ノーベル賞をとるためには 本庶佑
2022年8月、文部科学省の科学技術・学術政策研究所による、ある調査結果が話題となりました。調査では、2018〜20年の3年間で科学誌に掲載された自然科学の論文数を分析。注目度の高さを示す「Top10%補正論文数」において、日本は世界12位に転落しました。
ただ、日本の科学研究の衰退は今に始まったことではありません。大元を辿ると2000年代初頭、戦後最大の不況が日本を襲ったことで、多くの企業が自社内の研究所を続々と閉鎖しました。彼らは自社での研究開発を諦め、もっぱらアウトソーシングに頼るようになった。その後の劣化は言うまでもないでしょう。
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