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佐藤千矢子×有働由美子 私自身がオッサンでした 有働由美子のマイフェアパーソン50

news zeroメインキャスターの有働さんが“時代を作った人たち”の本音に迫る対談企画「有働由美子のマイフェアパーソン」。今回のゲストは、毎日新聞論説委員の佐藤千矢子さんです。

 有働 先ほどまでTBS「ひるおび」にコメンテーターとしてご出演されて、その足でお越しになられたとか。お疲れのところありがとうございます。見るからに重そうなリュックとトートバッグをお持ちですが、何が入っているんですか。

 佐藤 有働さんから女性の就業に関するデータを聞かれたときのために、資料を持ってまいりました。

 有働 さすが記者! ありがとうございます。佐藤さんの著書『オッサンの壁』(講談社現代新書)が各方面で話題になっていますね。

 佐藤 台湾でも翻訳出版の話が進んでいます。

安倍元首相取材の裏話も掲載

 有働 本の帯に〈全国紙初の女性政治部長が克明に記す「男社会」のリアル〉とありますが、私も拝読して「わかるわかる!」と2ページに一回は頷いていました。佐藤さんは現在、毎日新聞の論説委員として政治関係の社説を書いておられます。長らく政治部で「男社会」の最たるものである永田町と政治メディアに関わってこられて。帯に“女性初”の政治部長と謳われたのは、それだけ業界内でありえないことだという裏返しかなと思いました。

 佐藤 2017年に政治部長になる前から、全国紙でも社会部や外信部には過去に女性部長がいました。私は「オッサン」を男性優位の現状を維持しようとする人と定義していますが、とりわけ全国紙の政治部にはオッサンが多く、なかなか女性初が出なかったんです。

官邸キャップから川崎支局へ

 有働 佐藤さんは1987年に名古屋大学卒業後、毎日新聞社に入社。初任地は長野支局で、ワシントン特派員時代にはアフガニスタン紛争やイラク戦争、米大統領選挙も取材され、政治部では首相官邸キャップなどを歴任された。キャリアが輝かしくてビビってしまいます。

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