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「文春の放蕩娘」と呼ばれて 桐島洋子

馬に乗って室生犀星の原稿をもらいに/文・桐島洋子(作家)

大宅賞の贈呈式 ©文藝春秋

 創刊から100年とは驚いたわね。今もたまに読みますが、昔から変わらない印象です。私が文春に入社したのは今から60年以上も前のことで、それなりに色々あったけど、忘れてしまったことも多いわね。

 こう語るのは、作家の桐島洋子さん(85)。昨年6月に自叙伝『ペガサスの記憶』(小学館)を上梓すると同時に、約8年前からアルツハイマー型認知症を患っていることを公表した。1972年に『淋しいアメリカ人』で大宅壮一ノンフィクション賞を受賞。以来、自由に生きる理想の女性として人気を呼び、執筆業からテレビ出演に至るまで幅広く活躍してきた。1956年から65年までの約9年間は、文藝春秋に社員として勤めており、今回、長女のかれんさんと一緒に当時の思い出を振り返ってもらった。

桐島洋子さん ©文藝春秋

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