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記事一覧
日本よ、「鎖国」するな。グローバル化は止まらない|丹羽宇一郎
識者たちは言う。「コロナでグローバリゼーションは敗北した」と。だが本当にそうだろうか? グローバリズムの進展は世界史の必然だ。コロナでも決して止まらない。ビジネスパーソンたちよ、この現実に刮目せよ。/文・丹羽宇一郎(日中友好協会会長・元中国大使)
丹羽氏
生き残るため世界に飛び出せ一段落したかに見えた新型コロナウイルスの感染が再び世界各地で盛り返しつつあります。北京に住む友人からは6月半ば、「
”東大女子”のそれから|#2 里美さん(仮名、元会社員)
日本の大学の最高峰「東京大学」に初めて女子が入学したのは1946年のこと。それから74年――。本連載では、時代と共に歩んできた「東大卒の女性たち」の生き様に迫ります。第2回は、元会社員の里美さん(仮名、2007年、教育学部卒業)にお話を伺います。/聞き手・秋山千佳(ジャーナリスト)
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――現在はまた東大にいらっしゃるんですね。
里美 大学院の教育学研究科に在籍しています。2
保阪正康『日本の地下水脈』|五つの国家像
昭和史研究家の保阪正康が、日本の近現代が歩んだ150年を再検証。歴史のあらゆる場面で顔を出す「地下水脈」を辿ることで、何が見えてくるのか。第二回のテーマは、五つの国家像。欧州型の帝国主義国家への道を目指した維新後の政府。だが、日本が取りえた「国のかたち」は他にもあった。/文・保阪正康(昭和史研究家) 構成・栗原俊雄(毎日新聞記者)
保阪氏
「玉砕」「特攻」に至るまでなぜ日本は太平洋戦争を始め、
小説「観月 KANGETSU」#67 麻生幾
第67話
被疑者死亡(4)
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※本連載は第67話です。最初から読む方はこちら。
「複雑な気分です」
涼がボソッと言った。
「せっかくん大捕物がのうて拍子抜け、ちゅうわけか?」
正木が苦笑した。
「ええ、まあ……」
涼が正直に認めた。
「逆やろ。お前さんの彼女の危険が去った、それを喜べ」
正木が諭した。
「はあ」
涼が首を竦めた。
「早う、言うちゃ
出口治明の歴史解説! 総領事館閉鎖で対立深刻化…米中は最終的にどちらが勝つ?
歴史を知れば、今がわかる――。立命館アジア太平洋大学(APU)学長の出口治明さんが、月替わりテーマに沿って、歴史に関するさまざまな質問に明快に答えます。2020年7月のテーマは、「アメリカ」です。
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※本連載は第38回です。最初から読む方はこちら。
【質問1】昨年の貿易戦争、コロナ禍の責任追及、香港問題と、米中対立が日増しに強まっているように見えます。その先にはおそらく世