STAND BY ME #1
エガシラケージ先生がやってきたのは、たしか僕が小学校2年になったばかりの頃だと思う。
鹿児島に母と姉と3人で暮らしていたが、男手がなかったせいか、それとも大嫌いな叔母との喧嘩の影響からか、僕はとてもわがままな子どもだった。怒り出すと誰も手がつけられなくなった。カッとなると後先考えずに周りの物を手当たり次第に壊したりした。壁に穴を開けたり窓もよく割った。
母は心底疲れていたことだろう。
詳しいいきさつは知らないが、鹿児島大学の学生に週2回ばかり家に来てもらうことになった