
「私は頼まれて物を云うことに飽いた。自分で考えていることを、読者や編集者に気兼なしに、自由な心持で云ってみたい」。「文藝春秋」を創刊した理由として、作家・菊池寛はこう言いました。…
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2022年1月の記事一覧

長い間リンクが切れていた小説を再発表します。『お前とセックスしてると神社の裏で浴衣の女をおかしてるような気になる』
一、スポットライト 天井から下げられたスポットライトが、美愛(みあ)の目に刺さる。 「どうせ日本の男はみんなロリコンだから」 美愛は、男の目を睨みつけて、そして目を逸らした。 「君な、そういうのはな、レッテル貼りって言うんだぞ」 「貴方なに? 心理学の先生?」 馬鹿にされてると思った美愛は、不貞腐れてアイスコーヒーをグルグルかき回した。暗いコーヒの渦に氷がぶつかる音。電話が掛かってきて男は、ゴメンな、と謝って暫く話をしていた。携帯を持ったままブリーフケースをかき回して
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