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#みんなの文藝春秋

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「私は頼まれて物を云うことに飽いた。自分で考えていることを、読者や編集者に気兼なしに、自由な心持で云ってみたい」。「文藝春秋」を創刊した理由として、作家・菊池寛はこう言いました。… もっと読む
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#純文学

ショートショート 『月が綺麗ですね』

 ドン、と花火の打ち上がる音の合間に、草むらの鈴虫がリリリ、とすだく。徹は空から目を落と…

岩なれども母なり (小説)

 母のいない私からすると、日本庭園の橋の手前にある、丸まった人のような花崗岩に、母という…

学生時代の小論が出てきたよ?その5-夏目漱石小論『吾輩は猫である』

   『吾輩は猫である』―「FARCEに就いて」と『変身』をめぐって      一  作家夏…

当麻 あい
5か月前

秋葉原 前編 (小説)

 君よ。アニメを観るか。観なくたって何ということはないさ。メイドカフェに行ったことがある…

長い間リンクが切れていた小説を再発表します。『お前とセックスしてると神社の裏で浴…

  一、スポットライト   天井から下げられたスポットライトが、美愛(みあ)の目に刺さる。 …

読書人間📚『姫君を喰う話』宇能鴻一郎/傑作短編集

『姫君を喰う話』宇能鴻一郎 傑作短編集 / 新潮文庫 2021年8月1日発行 宇能鴻一郎(1934…

村田千沙
6か月前

誰もが安心して生きたいと思える世の中を心から願って:村田沙耶香『コンビニ人間』読了後記

村田沙耶香『コンビニ人間』文藝春秋を読了。 本書は、第155回芥川賞受賞作である。 読みやすく、あっという間に読みきった。さっぱりとした「読み口」で、「読書の秋」のウォーミングアップに最適ではないか。 最近では、凪良ゆう『流浪の月』を読んだが(こちらは必読!)、この『コンビニ人間』にも同じテーマが横たわっているようで、どうも『コンビニ人間』のその先に『流浪の月』があるように思えるのだ。 つまり、理解されない苦しみ、普通じゃない苦しみ、居場所がない苦しみ。これらを抱えて生きる

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全身にタックルを受けたような重くて鈍い衝撃と妙な解放感を覚えた【『破局』遠野遥】

第163回芥川賞を受賞した『破局』は、昨年2019年に文藝賞を受賞してデビューしたばかりの新人…

にひ:)
1年前