#みんなの文藝春秋

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『夏の花束』

 太陽は、とても強い光を放っていた。  蝉がひっきりなしに大声で鳴いていた。あんなに小さ…

気づけば十年目、心は復興しているだろうか。

忘れもしない、3月11日午後2時46分 震度7、マグニチュード9、東日本大震災。 当時、わたし…

「未来は常に過去を変えている」

題名のセリフがとても印象深い作品、『マチネの終わりに』を読みました。 パリと東京を舞台に…

『途上、中間』 透

「『あの世』って、天国かな地獄かな」  横から声がした。私は、遠くを見つめたまま、少しだ…

熟々     澄淫田紬

 ツメタイ。  歯軋リガ、残響ス。  錆ビタ鉄ガ、刺ス。  光ガ、コジ開ケル。  頭ヲ、揺ス…

僕と彼女と彼女 時雨

僕と彼女の朝食はわりと質素だと思う。 粗食を選んでいるとか、貧乏だからというわけではない…

誰もが安心して生きたいと思える世の中を心から願って:村田沙耶香『コンビニ人間』読…

村田沙耶香『コンビニ人間』文藝春秋を読了。 本書は、第155回芥川賞受賞作である。 読みやす…

全身にタックルを受けたような重くて鈍い衝撃と妙な解放感を覚えた【『破局』遠野遥】

第163回芥川賞を受賞した『破局』は、昨年2019年に文藝賞を受賞してデビューしたばかりの新人…

掌編「好きなのを持って行きなさい」

 今年もそろそろだと、空を見上げて思う。  農家の石井さんの奥さんは、畑で季節野菜を作っ…

STAND BY ME #1

 エガシラケージ先生がやってきたのは、たしか僕が小学校2年になったばかりの頃だと思う。 …