文藝春秋digital

コロナ下で読んだ「わたしのベスト3」 戦争・五輪・コロナ|武田徹

矢継ぎ早に刊行されたコロナ関係書の中では山内一也『ウイルスの世紀』が白眉だった。新型コロナウイルスに関する記述はそう多くはないが、日本を代表するウイルス学者が過去の研究や感染症対策史について書いてきた蓄積と接続されることで、歴史的な遠近感の中で現在のコロナ禍を顧みられる。 SARSな…

武田徹の新書時評|過渡期にあるアメリカ

評論家・専修大学教授の武田徹さんが、オススメの新書3冊を紹介します。 この稿が読まれる時には第46代米国大統領が決まっているはずだ。だが、現職トランプ勝利で更に加速度をつけるか、民主党が政権奪還して別方向に切ろうとする舵に抵抗する惰性として残るかの違いこそあれ、米国の現勢がその未来…

武田徹の新書時評|コロナが浮き彫りにした「東京問題」

評論家・専修大学教授の武田徹さんが、オススメの新書3冊を紹介します。 あれは東京問題――、菅義偉首相は官房長官時代に東京都の新型コロナウイルス感染者急増について、23区の保健所を制御できない都庁の問題だと突き放すように述べた。ただ、都の肩を持つわけではないが、人口が集中し、通勤・通…

武田徹の新書時評|元始、新書は実用書だった

評論家・専修大学教授の武田徹さんが、オススメの新書3冊を紹介します。 平塚らいてうの言葉を真似れば、元始、新書は実用書だった。新しい知識が得られて役立つだけではない。一流の専門家が創造活動のノウハウを惜しげもなく伝授してくれる場も主に新書だったのだ。 その代表格が梅棹忠夫『知的生…

武田徹の新書時評――宇宙の広大さと人間の小ささ

評論家・専修大学教授の武田徹さんが、オススメの新書3冊を紹介します。  地平線から上る満月は眼の錯覚もあって巨大に見え、月という天体本来の球形に近く感じられる。思わず見惚れてしまった経験のある人も多いだろう。  そんな月は佐伯和人『月はすごい』(中公新書)によれば可能性の宝庫だと…

【全文公開】令和に持ち越された宿題 武田徹さんの「わたしのベスト3」

評論家・専修大学教授の武田徹さんが、令和に読み継ぎたい名著3冊を紹介します。  災害の多かった平成の30年間は、天皇皇后が被災地を訪ね、避難者に優しく言葉を掛ける姿が頻繁に見られた。だが、そうした「象徴的」行為を越えて、現実的な救いの手を弱者に差し伸べる社会が作られていたかといえば…

武田徹の新書時評――地方活性化の方法

評論家・専修大学教授の武田徹さんが、オススメの新書3冊を紹介します。  先月、大型の台風19号が関東地方に上陸し、東北へと抜けた。被害は東京よりも地方の方が甚大で、これもまた“一極集中”の裏返しの現象なのだろう。都内は治水対策などに予算を割けるが、人口減、税収減に喘ぐ地方は災害から…

武田徹の新書時評――中国はモデルか、反面教師か

評論家・専修大学教授の武田徹さんが、オススメの新書3冊を紹介します。

武田徹の新書時評――食から見る人類史

評論家・専修大学教授の武田徹さんが、オススメの新書3冊を紹介します。