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文藝春秋digital

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#著者は語る

『文藝春秋digital』2022年6月ラインナップ

■会員限定イベント●6月8日(水) ・新庄剛志「薬物使用」の過去 抜き打ち検査で「陽性」も、詳細は伏せられ、その年に引退―― 鷲田康(ジャーナリスト)+本誌取材班 ●6月10日(金) ・プーチンが最も殺したい男の告白 M・ホドルコフスキー(オリガルヒ・石油会社「ユコス」元代表)「ウクライナ侵攻は彼の個人的な動機から始まった」 ・「性暴力」私は負けなかった 卜田素代香(仮名)「暴行後『証拠が残るからシャワーを』と男が強いてきました」 ・新連載 外事警察秘録②「日本赤軍との闘い

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「日本インテリジェンス史」著者・小谷賢インタビュー

表題にある「インテリジェンス」は国家の危機管理や安全保障のための情報を指す。本書はそれらを扱う機関(公安警察や内閣情報調査室、防衛省・自衛隊など)の歴史を辿る。著者は防衛研究所等で各国の諜報・機密研究を続けてきた。 「戦後日本の情報機関の変遷を扱う類書はこれまで、ほとんどありません。関連する公文書の大半が残されていないため、研究対象になりづらいのです」 終戦直後の占領期から本書は始まるが、全編に通底するのは“アメリカの影”である。この国の情報機関のありようは日米同盟に左右

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「地図と拳」著者・小川哲インタビュー

気鋭のSF作家が放つ、満洲を舞台にした600ページ超えの歴史小説が話題沸騰中だ。小川さんは、東京大学大学院博士課程在学中の2015年、『ユートロニカのこちら側』でハヤカワSFコンテスト大賞を受賞しデビュー。17年の『ゲームの王国』では日本SF大賞、山本周五郎賞を受賞、19年には『嘘と正典』が直木賞候補に選ばれた。 「今回テーマにしたのは、戦前、実際に存在した〈大同都邑計画〉。オリンピック代々木競技場や駒沢公園の設計で知られる著名な建築家・高山英華も加わって、満洲に大同という

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9

「爆弾」著者・呉勝浩インタビュー

「次は1時間後に爆発します」 いがぐり頭で、ビール腹、酔っぱらいの49歳、名前はスズキタゴサク。酒屋の店主を殴り野方署に連行されたこの中年男が、東京を恐怖の底に陥れる爆弾魔だった――。ミステリー小説の旗手である呉勝浩さん。彼の最高傑作との呼び声高い本作は、直木賞の候補作になった。 「この本が文学賞に縁があるとは思わなかった。最近、取材で『ノミネートされるのでは?』と聞かれるたびに、心の中で『わかってないなあ』と悪態ついてましたが、編集者に『言霊ってあるんですよ。嘘でもいい

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3

「沖縄のことを聞かせてください」著者・宮沢和史さんインタビュー

宮沢さん Ⓒ中川正子 著者は、「THE BOOM」(2014年に解散)のボーカリストの宮沢和史さん。もともと沖縄民謡に魅かれていた宮沢さんだが、ある時「ひめゆり平和祈念資料館」で沖縄戦の記憶に触れ、強い衝撃を受ける。この経験をもとに作られたのが、1992年発表の『島唄』だ。150万枚の大ヒットとなり、いまも歌い継がれている。 「島唄を30年も歌い、沖縄にも通い続けてきました。島唄は現在進行形で歌っているので、なかなか過去のものにならない。自分や沖縄にとってどのような意

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9

『賃労働の系譜学』著者・今野晴貴さんインタビュー

今野さん 政府が“働き方改革”を打ち出し、経済産業省が「雇用によらない働き手」であるフリーランスの支援に動き始めて久しい。会社に定年まで勤めて“賃労働”をするサラリーマンとは違う“自由”な働き方に注目が集まり、巷の書店ではアーリーリタイアとほぼ同義の“FIRE”の関連書籍がよく売れている。しかし、『ブラック企業』など日本の労働環境について浩瀚な著作を持つ著者の今野さんは、日本社会の行く末に警鐘を鳴らす。 「従来型のアルバイトとは違って雇用契約がないのが『プラットフォー

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5

「朱色の化身」著者・塩田武士さんインタビュー

グリコ・森永事件を題材にとり80万部を突破したベストセラー『罪の声』(講談社)など、元神戸新聞記者の経歴を活かした作品を数多く発表してきた塩田武士。作家デビュー10周年に書かれた本書も、真実を追う記者を描きながら、新しい創作手法にも挑んだ意欲作だ。 「福井県の芦原温泉を訪れたとき、神社の看板に『昭和31年の芦原大火で温泉街が灰燼に帰した』とたった2行で書かれていたんです。これは作品のテーマになると直感して取材を始めました」 主人公のライター・大路亨は、自身の父親からとある

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2

『ミシンと金魚』著者・永井みみさんインタビュー

文学界に彗星のごとく現れた作家の永井みみさん。現在56歳。ケアマネージャーとして働くかたわら執筆した『』が話題だ。これがデビュー作。すばる文学賞を受賞し、選考委員は口を揃えて「傑作だ」と絶賛する。 「今から20年以上前ですが、小説の執筆に集中して取り組んだ時期があったんです。当時の私は専業主婦でしたが、作家になりたくて。自分なりの方法論も持っていたんですね。でも、2004年に芥川賞を受賞した金原ひとみさんの『蛇にピアス』を読んで衝撃を受けた。わずか20歳ながら、彼女の経験の

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4

『エジプトの空の下 わたしが見た「ふたつの革命」』著者・飯山陽さんインタビュー

本書はイスラム思想の研究者である飯山さんが、エジプト・カイロで暮らした4年間の日々を綴ったものだ。飯山さんが夫と娘の3人でエジプトに渡ったのは2011年の夏。同年2月には、約30年にわたり独裁政権を築いたムバラクが「アラブの春」によって失脚しており、エジプト国内の政治、経済、社会は大混乱に陥っていた。 「徒歩は危険なので出掛ける時はほとんど車移動でしたが、すぐ近くの車が爆弾で吹っ飛ばされたこともあります」 日常生活の中で、飯山さんは様々なエジプト人と出会う。例えば、運転手

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8

『くじ引き民主主義』著者・吉田徹さんインタビュー

12月9日、バイデン米大統領は「民主主義サミット」での演説で、「この10年間、世界の多くの国で民主主義が危機に直面している」と憂いた。だが、事態はバイデンの見解よりも深刻のようだ。 「民主主義を採用している多くの先進国で、政治不信は1970年代以降、悪化し続けています。ある調査では『議会を信頼しない』と答えた米国民の割合は8割を超え、日本でも国会を『まったく信頼していない』『あまり信頼していない』と答えた有権者は6割に達しました」 世界的な潮流となった政治不信は、議会制民

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8

『くらしのアナキズム』著者・松村圭一郎さんインタビュー

〈国ってなんのためにあるのか?〉本書が冒頭から投げかけるこの問いを、漠然と心の中に抱いていた人も多いかもしれない。大地震や豪雨災害、そしてパンデミック。近年、私たちは生活を脅かす困難に何度も直面してきた。こうした想定外の事態が起きて行政が麻痺すると、国家は頼りなく感じてしまう。 本書は、日本民俗学の祖・柳田国男から昨年『ブルシット・ジョブ——クソどうでもいい仕事の理論』が話題となった人類学者デヴィッド・グレーバーまで、幅広い知見を丁寧に読み解きながら、国家に頼らない社会のあ

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『九十歳のラブレター』著者・加藤秀俊さんインタビュー

今から2年前、加藤秀俊さんは妻・隆江さんを喪った。朝食の準備を済ませ、部屋まで呼びに行くが返事がない。 〈あなたは目を見開き、口をあけたままうごかない。いつもなら握り返してくれるはずの手は冷たく、なんの手応えもなかった〉 原因は虚血性心不全。お互いに90歳を目前に控え、どこか覚悟はしていたが、その別れは突然のことだった。 戦後日本を代表する社会学の泰斗にして、『孤独な群衆』の翻訳や『メディアの発生』など数々の著書を世に出してきた加藤さん。小松左京らと、大阪万博のブレーン

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『清六の戦争 ある従軍記者の軌跡』著者・伊藤絵理子さんインタビュー

伊藤さん 太平洋戦争末期、フィリピンの洞窟で新聞を作り続け、戦火に散った一人の従軍記者がいた。毎日新聞社の前身である東京日日新聞の記者・伊藤清六だ。本書はその人生を、親族であり同業者でもある伊藤絵理子さんが追ったものとなる。 伊藤さんは2005年、毎日新聞社に入社。入社直前に父親から、曾祖父の弟が同社の社員だったと聞かされた。 「経済部などを経て、2011年、資料を管理する情報調査部に配属になりました。部の一角に『本社員顔写真』のキャビネットがあり、父の話をふと思い

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『闇の盾』著者・寺尾文孝さんインタビュー

連絡先は非公開。当然、ホームページもなし。会費は年間2000万円で紹介制……。この謎めいた会社こそが、どんなトラブルでも処理してくれると囁かれる「日本リスクコントロール」だ。この本には、同社を設立した寺尾文孝氏が関わった政治家、官僚、芸能人、暴力団幹部とのエピソードが綴られている。 柔道3段、剣道3段の寺尾氏。もとは精鋭ぞろいの第一機動隊に所属していた警察官だったが、階級社会に違和感を覚え、5年半で退職する。 「警察官は天職だと思うくらい自分には合っていたと思うね。だから

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