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残念こそ俺のご馳走。|バッキー井上

残念こそ俺のご馳走。|バッキー井上

文・バッキー井上(漬物店店主兼酒場ライター) この夏の盆前に高瀬川に落ちて肋骨を折った。 高瀬川は京都の繁華街を流れる水深20センチほどの浅い川。宵の口から高瀬川のすぐそばの「喜幸」という店で飲ませてもらってから木屋町のブラッスリーで飲んだあと団栗橋近くの高瀬川の橋の欄干に腰掛けて電話をしていて笑って後ろにそってしまい欄干から落ちて肋骨を折った。 しばらく動けなかったので高瀬川の水が顔に当たり続けていたが、俺は何かを懸命に考えていてなぜかわからないけれど動く気になれなか

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