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■会員限定イベント●6月8日(水) ・新庄剛志「薬物使用」の過去 抜き打ち検査で「陽性」も、詳細は伏せられ、その年に引退―― 鷲田康(ジャーナリスト)+本誌取材班 ●6月10日(金) ・プーチンが最も殺したい男の告白 M・ホドルコフスキー(オリガルヒ・石油会社「ユコス」元代表)「ウクライナ侵攻は彼の個人的な動機から始まった」 ・「性暴力」私は負けなかった 卜田素代香(仮名)「暴行後『証拠が残るからシャワーを』と男が強いてきました」 ・新連載 外事警察秘録②「日本赤軍との闘い
時代を切り拓く“異能”の人びとの物語を、新進気鋭のライターたちが描く連載ノンフィクション。今回の主人公は、シリウス代表取締役社長・亀井隆平氏です。/文・大西康之(ジャーナリスト) 「三洋魂を復活させる」──脱サラした男の逆転人生 平成の時代は、日本の電機産業にとって「失われた30年」だった。海外の原発事業で大失敗した東芝は、白物家電事業を中国の美的集団(マイデイア)に売却。液晶パネルの過大投資で資金繰りに窮したシャープは台湾の鴻海(ホンハイ)に買収され、東芝のパソコン事業は
評論家・専修大学教授の武田徹さんが、オススメの新書3冊を紹介します。 先月、大型の台風19号が関東地方に上陸し、東北へと抜けた。被害は東京よりも地方の方が甚大で、これもまた“一極集中”の裏返しの現象なのだろう。都内は治水対策などに予算を割けるが、人口減、税収減に喘ぐ地方は災害から身を守る余裕すら失いつつあるのだ。 そんな地方をいかに逆境から救い出すか。佐々木信夫『この国のたたみ方』(新潮新書)は東京人口の2割“減反”を訴える。しかし東京から地方への人口移動を強制するわ
今世紀中に『不老不死』が実現できるかもしれない チャールズ・ダーウィン(1809〜82)が『種の起源』を発表し、進化論を提唱したことによって、神が人間を含む全ての生物を創ったという当時の世界観が崩された。現在、ゲノム(全遺伝情報)編集技術によって、人間が遺伝子を自由に書き換えて、病気や老化を克服する研究が進められている。 〈ゲノム編集はもともと、ある種の細菌が外敵のウイルスを撃退しようと遺伝子の本体であるDNAを切り刻むしくみに学ぶ。察しのよい研究者がこのしくみを、遺伝子
ジャーナリストの大西康之さんが、世界で活躍する“破格の経営者たち”を描く人物評伝シリーズ。今月紹介するのは、ベルナール・アルノー(Bernard Jean Étienne Arnault、LVMHモエヘネシー・ルイヴィトンCEO)です。 ベルナール・アルノー ブランド帝国を築き上げた稀代の「買収マニア」 今年4月、パリの名所、ノートルダム寺院の大聖堂が燃えた。まだ火災が収まっていなかった15日の夜、高級ブランド「グッチ」などを持つ仏ケリングの最高経営責任者(CEO)、フラ
今、世界では何が起きているのか? ジャーナリストの船橋洋一さんが最新の国際情勢を読み解きます。 英国の欧州連合(EU)離脱は、2020年1月末まで再度、延期されることになった。 ジョンソン政権とEUの執行機関である欧州委員会が10月末に合意したEU離脱(ブレグジット)案の施行に必要な関連法案は英議会で可決されたが、法案をスピード審議で成立させる日程案は否決された。結局、膠着(こうちやく)状態を打破するため、12月12日に解散総選挙となった。 この合意案は、①英国は
国語辞典編纂者の飯間浩明さんが“日本語のフシギ”を解き明かしていくコラムです。 褒めことばではないです 国語辞典はおっさんだけで作っているケースが多い。たとえば、『三省堂国語辞典』(三国(さんこく))の場合、私たち編集委員(中心となる執筆者)も男性なら、出版社の担当編集者も男性です。 以前、ある席で、辞書のユーザーからこんな提案をもらいました。 「先生は男性なので、ファッション関係などは専門外でしょう。女性を含め、各分野の人を編集委員に加えては」 編集委員に女性を
サイエンスライターの佐藤健太郎氏が世の中に存在する様々な「数字」のヒミツを分析します。 今回の数字:台風19号で氾濫した河川の数=253 去る10月12日に上陸した台風19号は、主に豪雨によって日本各地に甚大な被害をもたらした。ここ数年、日本各地を襲ってきた水害にたまたま無縁であった首都圏も、今回はついに直撃を受けた。あらゆる手段を尽くして、かろうじて壊滅的な被害は免れたものの、少しでも条件が違っていれば遥かに甚大な人的・経済的損害が発生していたことは想像に難くない。たとえ
news zeroメインキャスターの有働さんが“時代を作った人たち”の本音に迫る対談企画「有働由美子のマイフェアパーソン」。今回のゲストはマラソン解説者の高橋尚子さんです。 Qちゃんをゲストに来年の東京五輪からプライベートまで一気に駆け抜けた 有働 2000年に高橋さんがシドニー五輪の女子マラソンで金メダルを取ってからはや19年が経ちます。実は私、高橋さんのゴールの瞬間を現地で見ていたんです。 高橋 そうだったんですか。 有働 NHKの現地キャスターとして初めて夏の五輪
文・平山周吉(雑文家) ナマ小林秀雄を見たのは、昭和46年(1971)秋、東京宝塚劇場でだった。見たというのは正確ではない。文士劇のいわば「前座」として、短い講演をしたのだから、聴いたというべきかもしれない。恒例の文春祭りは創刊50周年だったので、小林秀雄が珍しく聴衆の前で喋ったのだ。小林秀雄の講演を聴くチャンスはこれが最後だという噂が大学生だった私の耳にまで伝わってきて、チケットを入手したのだった。 小林秀雄の肉声はいまならば新潮社の講演CDで簡単に聴くことができる
文・宮地ゆう(朝日新聞記者) 9月最後の週末、南北戦争の激戦地として知られるペンシルベニア州ゲティスバーグを訪れた。ここで、第2次世界大戦中に沖縄戦を戦った米兵の戦友会が開かれたためだ。集まったのは、沖縄県古宇利島の沖合に沈む米海軍の掃海艇「エモンズ」という船の乗組員4人と、遺族や子孫たちだ。 ホテルのロビーに着くと、何組かの家族が私を見つけて「元気だった?」と声をかけてきた。会長のアーマンド・ジョリーさん(97)は、「待っていたよ」と、抱きしめてくれた。 194
正しく歩くためにはどうしたらいいのか? まずは姿勢を正しくすることから始めましょう。/文・田中尚喜(東京新宿メディカルセンターリハビリテーション士長) 取材・構成=秋山千佳 高齢者に必要なのは「遅筋」 この10年ほどの健康雑誌のトレンドを追ってみると、面白いことがわかります。股関節痛のブームが落ち着いたら次は膝、そしてふくらはぎ、肩甲骨……。これらの症状は、元をたどれば一つの問題に行き着きます。「歩き方」。いずれも正しい歩き方ができていれば症状は出ません。 実は、日本人
映画『IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。』が大ヒット中。原作のスティーヴン・キングはどこがすごい?愛する作家たちがあの恐怖のシーンを語り尽くした!/冲方 丁(作家)×綿矢りさ(作家)×池上冬樹(文芸評論家) 司会・永嶋俊一郎(文藝春秋翻訳出版部部長) インスタ世代に刺さった永嶋 11月1日から、スティーヴン・キング原作の映画『IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。』が公開となります。2017年に公開された前編は日本を含めた各国で大
偉大な業績を残し、世を去った5名の人生を振り返る追悼コラム。 ★和田誠 イラストレーターの和田誠(わだまこと)は、独特の似顔絵で親しまれ、映画監督としても心を打つ作品を残した。 週刊文春2017(平成29)年7月20日号は、和田の2,000枚目のイラストが表紙を飾った。和田の表紙が始まってから40年の年月が流れていた。妻の平野レミが感想を聞くと、作業を続けながら「普通だよ」と答えた。「普通だよ、なんでもないよ」。 1936(昭和11)年、大阪に生まれる。父親は小