安倍政権で進められた「官邸主導」の実態は、官邸の威光を背に霞が関を牛耳る「官邸官僚主導」だった。その体制は菅政権にも引き継がれた——。ノンフィクション作家の森功氏が、政治を牛耳る官邸官僚を徹底ウォッチ。 ■森功(もり・いさお) 1961年福岡県生まれ。岡山大学文学部卒。出版社勤務…
安倍政権で進められた「官邸主導」の実態は、官邸の威光を背に霞が関を牛耳る「官邸官僚主導」だった。その体制は菅政権にも引き継がれた——。ノンフィクション作家の森功氏が、政治を牛耳る官邸官僚を徹底ウォッチ。 ★前回はこちら。 ★最初から読む。 新年早々、驚きの人事があった。1月1日付…
横浜のある政界通は言う。「つまり菅は弟にJR利権を与えてきたんだよ」。一体どういうことなのか——。/文・森功(ノンフィクション作家) <この記事のポイント> ●菅首相には、三歳下の弟がいて、つい最近までJRグループ企業の重役をつとめていた ●弟は事業がうまく行かず、最終的に2002年に東京…
「密室談合」で船出した新政権。そのアキレス腱はどこだ──。/文・森功(ノンフィクション作家) <この記事のポイント> ●安倍政権で威を振るった経産省出身の官邸官僚たちは放逐された。前首相秘書官の佐伯耕三にいたっては、“現代版座敷牢”に閉じ込められた ●厚労省出身の和泉洋人首相補佐官…
「持続化給付金」の事業は、得体の知れない社団法人に丸投げされた。電通との癒着など、現在、槍玉に挙げられているのは中小企業庁の前田長官。だが、前田長官はスケープゴートに過ぎない。この中抜きシステムを作ったのは、誰だ?/文・森功(ノンフィクション作家) 森氏 20億円を中抜き 政府の持…
なぜ、失策ばかり続けるのか。その元凶は、首相の威光を笠に着て思いつきの政策をごり押ししてきた官邸官僚たちだ。キーパーソンは、経産省からやって来た“お笑い担当”秘書官、「官邸の金正恩」とあだ名される人物である。/文・森功(ノンフィクション作家) 迷走するコロナ対策 アベノマスクの配…
何としてでも“政権の守護神”の異名をとる東京高検検事長の黒川弘務を「検事総長」の座に就かせたい首相と官房長官。人事案をめぐり、検察と官邸の熾烈な駆け引きは続いた。そして飛び出した“黒川定年延長”というウルトラC。圧力をかける官邸、検察としての信念を抱いてそれに抗う検事総長。果たし…
「普通に汚職ですよ」ある官僚は言い切った。たかが花見と侮るなかれ。この問題は、ここまで緩んだ長期政権と総理の周りにいる官僚たちの成れの果ての姿である。/森功(ノンフィクション作家) 安倍政権から招待客数が膨れ上がった 「観光バスを連ねて馳せ参じた大勢の地元後援者」や「ホテルニュー…
長期一強政権の中で安倍首相の威を借り、政策を操ってきた官僚たちを“官邸官僚”と呼ぶ。9月人事で昇りつめた彼らは、いったい誰のために働いているのか。/文・森功(ノンフィクション作家) 新しいタイプの役人 東京都千代田区にある首相官邸の玄関は、「永田町バイパス」と呼ばれる国道246号線…
本日、文藝春秋digitalオリジナル無料連載で、骨太なコラムが始まりました。 筆者は、ノンフィクション作家の森功さん。連載タイトルは「新・現代官僚論」です。 森功さんは、「週刊新潮」編集部などを経て、2003年からフリーランスのノンフィクション作家として活動されています。 『許永中…