文藝春秋digital

久坂部羊さんのオヤジの話。

久坂部羊さんのオヤジの話。

著名人が父親との思い出を回顧します。今回の語り手は、久坂部羊さん(作家・医師)です。 絵・村上豊 がんを喜んで  父は医者のくせに医療が嫌いで、こむずかしい医学の知見を信用していなかった。それは父が麻酔科医で、ある種、医療の傍観者だったからかもしれない。手術の麻酔をかけながら、外科医たちの危なっかしい操作や、いい加減な判断を見聞きして、医療の限界みたいなものを肌で感じていたのだろう。  若いころの父は、糖尿病で厳密な食事療法を実行させられたが、一向に血糖値が下がらなか

スキ
14