文藝春秋digital

ワクチン、打ってきました|塩野七生「日本人へ」

文・塩野七生(作家・在イタリア) 政府のトップが大学人のコンテから経済人のドラーギに代わったイタリアの今を一言で言えば、多言不実行から無言実行に変ったといえるかもしれない。ぶらさがり取材はもちろんのこと、ツイッターによる発信も無し。首相だけでなく、大臣たちまでが「無言」になった。…

東京とローマの間で|「日本人へ」塩野七生

文・塩野七生(作家・在イタリア) スマートワーキングと呼ぼうが何と言おうが、作家の仕事はもともとからして一人でやるので、コロナ騒ぎは関係ないはずなのである。書き終った原稿を送れば本になるだけならば、地球の裏側に居ようとできる。ところが私には、出版社側から見れば相当に不都合なクセが…

コロナヴィールスで考えたこと|塩野七生「日本人へ」

文・塩野七生(作家・在イタリア) コロナヴィールスの流行はいまだ先が見えていないが、いずれは終息するだろう。人類の歴史は流行病の歴史と言ってよく、いくらかの期間は置くにしろ、発生と終息のくり返しであったのだから。とは言え歴史上では、発生するのは後進国でそれが先進国に伝染してきて終…