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#文藝春秋2020年1月号

田原総一朗が語る、菅義偉 「やると言ったら絶対やる頑固な男」

2020年9月16日にスタートした新政権は、「国民のために働く内閣」を掲げ、デジタル庁の創設、携帯電話料金の値下げなど様々な改革案を打ち出した。現在の国内は、新型コロナウイルス感染拡大の「第3波」に見舞われているが、菅義偉首相(72)はこの難局を乗り越え、改革を実現させることは出来るのか。政界のご意見番であるジャーナリスト・田原総一朗氏が語る。 安倍前首相が「菅さんがいい」と断言 田原氏 実は私は、菅さんが総理大臣になるだろうという予感は、2年前からしていたんですよ。

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日本のドラマにもっと多様性を|野木亜紀子

『逃げるは恥だが役に立つ』(2016年)で社会現象を巻き起こした脚本家の野木亜紀子(46)。デビューから10年となる今年、「レンタルおやじ」をする兄弟の日常をコミカルに描いた『コタキ兄弟と四苦八苦』、綾野剛と星野源がバディを組み事件を解決する『MIU404』、そして昭和の未解決事件をモチーフにした映画『罪の声』の3作を次々と世に送り出し、話題をさらった。いま次回作がもっとも期待されるヒットメーカーが、作り手として大切にしていることとは? ドラマは嘘があってもいい 野木氏

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連載小説「李王家の縁談」#7 |林真理子

【前号まで】 韓国併合から十一年経った大正十年(一九二一)。佐賀藩主の鍋島家から嫁いだ梨本宮伊都子妃には、方子という娘がいた。伊都子妃は奔走の末、韓国併合後に皇室に準ずる待遇を受けていた李王家の王世子、李垠と方子の婚約にこぎつけた。そして、一年の結婚の延期を経て方子は懐妊する。 ★前回の話を読む。  大正十年は、伊都子(いつこ)にとって大きな不幸と大きな幸せが訪れた年であった。  六月十八日に、鍋島の父、直大(なおひろ)が七十六歳の生涯を終えたのである。  最後の藩主

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徳勝龍×元稀勢の里【相撲スペシャル対談】「俺たち花のロクイチ組!」

今年1月の大相撲初場所で、前頭の最下位に当たる「幕尻」での優勝(14勝1敗)を果たした徳勝龍。実は、元横綱・稀勢の里(荒磯親方)とは共に昭和61(1986)年生まれの33歳だ。同年度生まれは、元大関・豪栄道、妙義龍、勢、碧山ら関取に出世した力士が多く、角界では「花のロクイチ組」として知られる。昭和61年生まれ同士、角界秘話を語り合った。/徳勝龍×荒磯親方(元稀勢の里) 花道で男泣き荒磯 初場所の千秋楽は、ラジオの解説の仕事があったから現場で見ていたけれど、あれほど大きな拍手

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【全文公開】本の力を思い知る 佐久間文子さんの「わたしのベスト3」

文芸ジャーナリストの佐久間文子さんが、令和に読み継ぎたい名著3冊を紹介します。 『逸見(ヘミ)小学校』は、敗戦の年、寄せ集めの部隊に訪れたつかの間の休息を描く異色の戦争文学。作家の死後、原稿が見つかり、刊行された。  舞台は戦場ではなく、出発を待つあいだ駐屯していた国民学校である。敗けいくさが誰の目にも明らかになってから「人的資源の底をさらって」召集されてきた部下と、二日酔いで移動に遅れる、新米将校。死ぬために集められた彼らは、だからこそ優しく、一種のユートピアが形づくら

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月曜日のお守り――伊藤理佐

文・伊藤理佐(漫画家)  断食だけは、ごめんだった。無理っ。と、思っていた。わたしにとって「ダイエット」とは「いかに自分をだますか」「ごまかすか」であり、代表「ご飯の代わりに蒟蒻」的なことであって、「ラクして痩せる」ために一生懸命だったから。「つらいことにチャレンジ」だけはイヤ。だからこれまで運動、体操で痩せられなかった。断食なんて、一番遠くにあった。なのに、なのに。 「月曜断食前」(わたしの人生の年表があるとして、紀元前、みたいな感じ)では、158センチで64キロ。48

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【全文公開】笑い、感動、ぞくり 本上まなみさんの「わたしのベスト3」

女優・エッセイストの本上まなみさんが、令和に読み継ぎたい名著3冊を紹介します。  笑える本、感動する本、怖い本の3冊を紹介します。 『太陽の塔』は京都の冴えない男子大学生の日常がこれでもか! と詰め込まれた愛すべき小説。名言は多数、〈我々の存在によって発生する経済効果は、冬眠熊の経済効果とほぼ等しい〉、〈我々の日常の90パーセントは、頭の中で起こっている〉、〈大学生が赤ん坊の次によく眠る人種であることは言うまでもない〉等々。女性と絶望的に縁がない主人公は、初めてできた彼女

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【全文公開】名著の出にくい時代 片山杜秀さんの「わたしのベスト3」

慶應義塾大学教授の片山杜秀さんが、令和に読み継ぎたい名著3冊を紹介します。  平成は名著の出にくい時代だったと思う。過剰な現実が学問や文学の想像力を凌駕し、文脈を付ける前に、世界がいつも先に行く。令和に読み継ぎたい本を平成から探そうとすると、まとまった小説や評論よりも、断片的なインタヴューやツイッターや数字の羅列が思い出される。  現実の過剰性を意識させた出来事に、たとえば平成7年の地下鉄サリン事件があった。大本教事件は高橋和巳の『邪宗門』を生んだけれど、オウム真理教の事

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首里城素描――大城立裕

文・大城立裕(作家)  首里城を観るには、那覇の港から東へ、坂下から首里へ登り、観音堂の前を通り、中山(ちゆうざん)門をへて守礼門(この両門を俗に綾門(あやじよう)と美称でよんだが、中山門のほうは、明治中期に、老朽化したので解体して払いさげた)をくぐり、左手に園比屋武御嶽(そのひやんうたき)石門(琉球建築の典型的構造をおびる)を見て、城壁に達しては歓会(かんかい)門をくぐり、まもなく左手に久慶(きゆうけい)門を見つつ、右手へ石段を登って瑞泉(ずいせん)門をへて、左折し、漏刻

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【全文公開】世界の構造を知る 本郷恵子さんの「わたしのベスト3」

東京大学史料編纂所教授の本郷恵子さんが、令和に読み継ぎたい名著3冊を紹介します。 『古文書学入門』は1971年初版、97年に古文書例文の増補や語彙の補訂等を行った新版が刊行された。古代~中世の古文書の様式や解読を学ぶための基本図書で、大学の古文書学の授業等で一貫してテキストとして使われてきた。古文書とは、差出者と受け取り手のあいだでのコミュニケーションの手段である。それがどういうスタイルをとるかは、両者の力関係や書かれている内容の性格、背景となる社会における支配や規範の形態

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【全文公開】本多勝一の消えた著作 角幡唯介さんの「わたしのベスト3」

ノンフィクション作家・探検家の角幡唯介さんが、令和に読み継ぎたい名著3冊を紹介します。  以前、沢木耕太郎さんと対談したとき、意識する書き手の1人に本多勝一の名をあげていた。沢木さんの作風と結びつかず意外な気がしたが、もし本多勝一という人がいなかったら日本のノンフィクション作家は事実に対してもっとルーズになっていたと思う、と話しており、なるほどと頷いた。事実の厳密性で彼の目を意識することで、沢木さんは自分の作品の完成度を吟味していたのだ。  私も若い頃、本多勝一には強烈な

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特別再録「オリンピックの英雄たち」(前編)

 東京五輪まであと500日を迎えた1963年の春。それまでのオリンピックで活躍した輝ける英雄たちが、往時を振り返った。  “消えた日本選手”となった金栗四三、パリ会場までの40日近い船旅、陸上での初の金メダル――座談会は実に朝から深夜に及んだ。『文藝春秋』1963年7月号に掲載されたその座談会記事を今回ふたたび皆さんにお目にかける。/聞き手・ 川本信正(スポーツ評論家)&菅沼俊哉(共同通信運動部長) この記事に登場する人物 遊佐幸平(ゆさこうへい)〈馬術〉 9回大会に出場

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【全文公開】進路への光 原田マハさんの「わたしのベスト3」

作家の原田マハさんが、令和に読み継ぎたい名著3冊を紹介します。  新しい時代・令和になって、これからの若者たちに読み継いでもらいたい名著とは、私が若い時分に出会い、少なからずその後の人生に光を投げかけてくれた本である。しかも、面白いことに3冊とも、私が21歳、大学3年生のときにたまたま手にしたものだ。まさか、のちにこの3冊が一生忘れられない宝物のような本になろうとは、まったく想像もしなかった。  当時、私は関西の大学に通っていた。実家の経済状態は最悪で、仕送りも止まり、ボ

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【全文公開】普遍性を持つ戦争の記録 梯久美子さんの「わたしのベスト3」

ノンフィクション作家の梯久美子さんが、令和に読み継ぎたい名著3冊を紹介します。  時代が移っても継承すべきもののひとつに、先の戦争の記憶がある。きわめて私的な視点から戦争を描きつつ、ある普遍性を獲得している作品を選んだ。 『望郷と海』は、関東軍のハルビン特務機関に配属され、戦後、8年間にわたってシベリアに抑留された詩人・石原吉郎の評論集。収録作の「ペシミストの勇気について」で石原がペシミストと呼ぶのは、同じ収容所にいた鹿野武一という男である。  あるとき鹿野は絶食を始め

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