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草の根の東京ビエンナーレ|小池一子

草の根の東京ビエンナーレ|小池一子

文・小池一子(クリエイティブ・ディレクター) 東京は神田、末広町というめでたい旧名のある町に私の今の美術現場はある。かつては受験競争の名門として知られたという練成中学が閉校となり、その後に千代田区の文化施設として現出した「アーツ千代田 3331」で、私は長年の美術活動のアーカイブ資料と格闘している。 2018年の初めに、3331のディレクターである友人、中村政人が私の部屋に来て宣言したことから全ては始まった。東京ビエンナーレをやろう、と。先に「現出」した文化施設と書いたが

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