文藝春秋digital

マウスを握った手|萩原健太

著名人が父親との思い出を回顧します。今回の語り手は、萩原健太さん(音楽評論家)です。 父は判事だった。裁判官。「じゃ、お父さん、厳しかった?」とよく訊かれる。確かに。厳格というほどではないが、何事にも理詰めに、真面目に接する男ではあったけれど。ぼくたち家族に対しては、柔軟なユーモ…