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本郷恵子さんの「今月の必読書」…『恋する日本史』

本郷恵子さんの「今月の必読書」…『恋する日本史』

内親王の「悩ましい恋」は昔から!?「日本史」に「恋する」を冠するとは穏やかでない。わくわくしたり、切なかったりするだけでなく、悩み、こじらせ、恨むなど、恋は複雑だ。「愛は地球を救う」かもしれないが、恋は歴史を変えるだろうか? 日本史分野の老舗学術誌である『日本歴史』は、2020年の1月号に「恋する日本史」という特集企画を掲載した。この成果を学界・会員だけでなく、ひろく社会に発信しようという趣旨で編まれたのが、本書『恋する日本史』である。書籍化にあたっては、新たに執筆者を加え

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保阪正康「日本の地下水脈」|国家主義者たちの群像

保阪正康「日本の地下水脈」|国家主義者たちの群像

北一輝や大川周明らの思想に感電した青年将校は「昭和維新」に突き進むが……。/文・保阪正康(昭和史研究家)、構成・栗原俊雄(毎日新聞記者) 保阪氏 老壮会以降の右派 明治維新から50年余が過ぎた大正中期、日本社会は曲がり角に直面していた。 第1次世界大戦で日本は戦勝国となり、国際連盟の常任理事国として列強の一角に加わった。だが、国内では富国強兵政策の矛盾が露呈していた。工業化が急速に進む一方、公害などの都市問題が顕著になった。都市と農村の経済格差も深刻化した。大戦末期の

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「老壮会」という水脈合流点|保阪正康『日本の地下水脈』

「老壮会」という水脈合流点|保阪正康『日本の地下水脈』

アナーキストから右翼までが大同団結した結社が、大正中期の日本には存在していた。/文・保阪正康(昭和史研究家)、構成:栗原俊雄(毎日新聞記者) 保阪氏 右翼と左翼の勉強会 大正8(1919)年から10年は、近代日本の分岐点であった。維新後の政治体制が、この頃から形を変えていくことになる。その背景には以下のような出来事があった。 (1)第一次世界大戦の終結(世界秩序の解体と再編成) (2)ソ連共産主義体制の成立(プロレタリア革命の可能性) (3)新しい形のナショナリズ

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保阪正康『日本の地下水脈』|「反体制運動の源流」

保阪正康『日本の地下水脈』|「反体制運動の源流」

昭和史研究家の保阪正康が、日本の近現代が歩んだ150年を再検証。歴史のあらゆる場面で顔を出す「地下水脈」を辿ることで、何が見えてくるのか。今回のテーマは「反体制運動の源流」。対露強硬派が支持を集める一方、社会主義運動は弾圧され、地下水脈化してゆく——。/構成・栗原俊雄(毎日新聞記者) 保阪氏 三国干渉の衝撃 前回まで見たように、維新で誕生した明治政府は当初から西欧のような帝国主義国家としての道を主体的に目指していたわけではなかった。列強の侵略から日本を守るために場当たり

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天皇と上皇はどちらが偉いのか!? 人気歴史学者・本郷和人の最新刊『権力の日本史』の第一章を特別無料公開!

天皇と上皇はどちらが偉いのか!? 人気歴史学者・本郷和人の最新刊『権力の日本史』の第一章を特別無料公開!

 11月19日、歴史学者・本郷和人氏の最新作『権力の日本史』(文春新書)が刊行されました。  誰が一番偉いのか? 何故みんなが従うのか?? なぜトップが責任をとらないのか??? 人気歴史学者がこの国を動かす権力のリアルに迫ります!  将軍よりも執権よりも「家長」が強かった鎌倉幕府。上皇が複数いたら誰が一番偉いのか? 実力で抜擢すると貴族の人事は荒れる?日本史の出世と人事をつぶさに見ると、そこには意外な法則が! 本郷氏が「この国の権力のかたち」を解き明かしていきます。  同書の

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