文藝春秋digital

黒田杏子さんのおふくろの話。

著名人が母親との思い出を回顧します。今回の語り手は、黒田杏子(俳人)です。 無名の俳人  母のこゑ節分草の咲くころね 杏子  母は95歳で亡くな…

俳句 / 抜井諒一【全文公開】

光の起伏 轍(わだち)伸ぶ通行止の雪の先 闇きしみつつ結氷の進む湖 いちめんの光の起伏結氷湖 自分より重さうな橇(そり)曳いてゆく 一晩で穴釣…

俳句――夏井いつき【全文公開】

秋思 秋思叩くピアノの中のハンマーは 楽団の一行菊の宿に着く 旗百本分の秋天屹立す 黄落(こうらく)のひかりの走るまぶたかな 葉鶏頭(はげいとう)…

俳句――川上弘美【全文公開】

大目玉 群青に心冷えゆく夜なりけり 巻貝のうつろ聴きをる良夜かな 良夜なり太郎と次郎寝相似て 冷(すさ)まじや鰐の上(へ)渡り来しものも 肌寒…

『河東碧梧桐』と妻の一言――石川九楊

文・石川九楊(書家)

俳句――塩野谷仁【全文公開】

火打石 ひぐらしや石とはむかし火打石 むかご飯母は水辺へ行ったきり 遥かさのたとえば夜を零るる萩 人を待つ慣いむかしに草の花 寂しきがゆえに秋…

今月の俳句――宮坂静生【全文公開】

自由とは 桑の実やアルトハイデルベルクの地 夢よりもネッカー深し夏の河    ニンフェンブルク城(ミュンヘン) 王宮の噴水ふり返るために 愛人も妃…