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国家社会主義化した日本経済|保阪正康『日本の地下水脈』
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国家社会主義化した日本経済|保阪正康『日本の地下水脈』

資本主義の本質が誤解された日本社会では財界人を狙ったテロが頻発するようになる。/文・保阪正康(昭和史研究家)、構成:栗原俊雄(毎日新聞記者) 保阪氏 国家=軍事が先導する資本主義江戸時代の日本の経済秩序は、それぞれの「藩」のなかで完結していた。各藩がそれぞれ独自の法体系を持ち、原則としてその藩内だけで通用する藩札を発行していた。 しかし欧米列強に倣う帝国主義国家を新しい国家像のモデルとした明治新政府は、藩を廃止して中央集権を推し進めた。列強に伍する軍事力と経済力を持つた

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「軍事先導」の資本主義|保阪正康『日本の地下水脈』

「軍事先導」の資本主義|保阪正康『日本の地下水脈』

後発帝国主義国家の日本は、軍の発展を優先した。そして「営利活動としての戦争」へと傾斜してゆく。/文・保阪正康(昭和史研究家) 構成:栗原俊雄(毎日新聞記者) 保阪氏 なぜ日本型雇用のシステムは続くのか明治維新以降の近代を振り返る本連載では、これまで政治や思想の流れを見てきた。今回は趣向を変え、近代の日本経済と財界人に流れる地下水脈を中心に見ていきたい。 日本人の雇用形態はかなり変わってきたとはいえ、新卒入社した会社で定年まで働く終身雇用制が現在も主流である。年功序列の賃

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経団連新会長「手塚治虫『火の鳥』は問いかける」 サステイナブルな資本主義のために|十倉雅和

経団連新会長「手塚治虫『火の鳥』は問いかける」 サステイナブルな資本主義のために|十倉雅和

成長一辺倒では自分の首を絞めてしまう。/文・十倉雅和(住友化学会長) 十倉氏 「志を高く」「引き受けた以上は志を高く持って全力を尽くす」 5月10日の記者会見では、経団連会長就任についてこのように抱負を語りました。 実は、会長就任の打診を受けた直後は、「自分にできるだろうか」「身の丈を超えているんじゃないか」としばらく考え込んでいました。 その悩みを、弟(物理学者でノーベル賞候補にも名の上がる十倉好紀氏=編集部注)に打ち明けたんです。我家は2人兄弟で学年も3つしか離

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「コープさっぽろ」ビジネスと社会貢献を両立する理想のCSV経営

「コープさっぽろ」ビジネスと社会貢献を両立する理想のCSV経営

アメリカのビジネススクールを経て現在、早稲田大学ビジネススクールで教鞭をとる入山章栄(いりやまあきえ)教授。グローバルな経営戦略に精通する経営学者が推薦したのは、地域に根差した生活協同組合のトップだった。 ビジネスと社会課題の解決との両立 入山教授(早稲田大学ビジネススクール) いま経営学の世界では、株主(出資者)だけを見て短期的な利益を追い求める株主資本主義に対し、懐疑的な見方が広がっています。CSR(企業の社会的な責任)や、企業活動を通じて社会課題の解決を目指すCS

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