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新直木賞作家の警鐘「日本人と犬」ペットから家族へ|馳星周

新直木賞作家の警鐘「日本人と犬」ペットから家族へ|馳星周

本当の飼い主の元へ戻るため、日本を縦断する一頭の犬・多聞と、様々な事情を抱える人々との出会いを描いた『少年と犬』。馳星周氏はこの作品で、第163回直木賞を受賞したばかりだ。 自身も長年犬と暮らしてきた馳氏。作中の犬・多聞が見せる表情にはどれも実感がこもる。 〈あの犬の目だ。瀕死の重傷を負い、助けを求めているくせに、どこか超然とした目。どうしてあんな目つきをしていたのか、知りたかった〉 〈思慮深そうな目が美羽を捉えている。引き込まれてしまいそうな漆黒の目の奥には、しかし、

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