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文藝春秋digital

月刊誌『文藝春秋』の特集記事を中心に配信。月額900円。(「文藝春秋digital」は2023年5月末に終了します。今後は、新規登録なら「月あたり450円から」の「文藝春秋 電子… もっと読む
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#新しい生活様式

文藝春秋digital読者の皆さまへ、編集長より最後のお願い【「文藝春秋 電子版」1年無料プランのご案内】

5月31日、「文藝春秋digital」はクローズいたします。 これまで「文藝春秋digital」をご愛読いただきまして、誠にありがとうございました。 先にもお知らせした通り、月刊文藝春秋のサブスクリプションは「文藝春秋 電子版」に一本化します。これまで「文藝春秋digital」をご愛読いただいた皆さまには、突然のお知らせになったことを、改めてお詫び申し上げます。 「文藝春秋digital」のサービスが終了しますと、6月から皆さまに最新記事をお届けできなくなってしまいます

繋がりと分断|金原ひとみ

文・金原ひとみ(作家) コロナで生活は変わりましたか? とインタビューなどでよく質問を受ける。あまりピンとこず、「大して変わってないです」と答えてきたし、実際、中学に入学したばかりなのに3ヶ月近く学校に通えなかった長女や、入社早々研修が飛び、在宅勤務と休業を織り交ぜながらのイレギュラーな社会人生活をスタートさせた新入社員の友人、大学の前期の授業がすべてオンラインになり、決まっていた講演会が全て中止になった父などと比べると、インタビューがオンラインになったり、受賞した文学賞の

ワクチン、治療法、集団免疫がない……最悪の近未来予想図|203X年の“新しい日常”

COVID-19のパンデミックがエンデミック化した時、我々を待っているのはどのような日常なのだろうか。暗黒の未来をスケッチする。「極端な想定」によって可視化できるものとは?/文・川端裕人(作家) 川端氏 語りうる最悪のシナリオは現時点(2020年6月)から想定できる範囲内での「最悪」を考える。 まず、将来シナリオとしてよく語られるのは「治療法の確立」と「ワクチンの開発」による「出口」までなんとか持ちこたえることだ。しかし、ここで「できる」と仮定されている「治療法」や「ワ

塩野七生 コロナウイルス散見記 日本人へ204

文・塩野七生(作家・在イタリア) 4月12日、執筆中だった書き下ろしの550枚、脱稿。最後に「完」と書くときの気分は、50年が過ぎようとやはり格別。その後にいつもならば、「2020年・春、ローマにて」と書くのだが、今回は、「4月12日、コロナウイルスのおかげで外出厳禁中のローマにて」と書いた。だが、これが店頭に並ぶのは12月に入ってからだから8カ月後。多分、最後の1行は書き直すことになるだろう。 とまあこんな具合で、イタリアを襲ったロックダウン現象は、私個人にとっては少し