文芸ジャーナリストの佐久間文子さんが、令和に読み継ぎたい名著3冊を紹介します。 『逸見(ヘミ)小学校』は、敗戦の年、寄せ集めの部隊に訪れたつかの間の休息を描く異色の戦争文学。作家の死後、原稿が見つかり、刊行された。 舞台は戦場ではなく、出発を待つあいだ駐屯していた国民学校である…