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隣人への想い|藤原正彦「古風堂々」

隣人への想い|藤原正彦「古風堂々」

文・藤原正彦(作家・数学者) 芭蕉の最晩年の句に、「秋深き隣は何をする人ぞ」というのがある。晩秋の夜、誰かも分からない隣の人に想いを馳せる、という人間的ぬくもりのこもった名句である。日本の生んだ大数学者の岡潔先生は、この句に表われた「自分以外のものへのそこはかとないなつかしさ」こそが西洋人と違う日本人の情緒であり、彼の創造した画期的な不定域イデアル理論はこの句そのもの、と仰った。 岡先生の深遠さには及ぶべくもないが、隣の人に想いを馳せることにかけては、私も人後に落ちない。

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経費削減は電気を消すことと“残食”減らし|女将たちの温泉旅館「経営術」

経費削減は電気を消すことと“残食”減らし|女将たちの温泉旅館「経営術」

温泉旅館に行くと笑顔で出迎えてくれる女将たち。客とのトラブルや自然災害、コロナ騒動など苦労も多い中、接客のプロは日々、何を見ているのか――。女将の一日密着取材、本音炸裂の匿名座談会、女将に学ぶ経費削減や好感度アップの所作の教えをはじめ、湯治場の恋、混浴の掟……数々のとっておき蔵出しエピソードが満載の一冊『女将は見た 温泉旅館の表と裏』(山崎まゆみ著)より、特別に1話を無料で公開します。 多くの女将に、旅館経営における経費削減の策を聞くと、真っ先に電気料金のことが挙がる。

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