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文藝春秋digital

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『文藝春秋digital』2022年6月ラインナップ

■会員限定イベント●6月8日(水) ・新庄剛志「薬物使用」の過去 抜き打ち検査で「陽性」も、詳細は伏せられ、その年に引退―― 鷲田康(ジャーナリスト)+本誌取材班 ●6月10日(金) ・プーチンが最も殺したい男の告白 M・ホドルコフスキー(オリガルヒ・石油会社「ユコス」元代表)「ウクライナ侵攻は彼の個人的な動機から始まった」 ・「性暴力」私は負けなかった 卜田素代香(仮名)「暴行後『証拠が残るからシャワーを』と男が強いてきました」 ・新連載 外事警察秘録②「日本赤軍との闘い

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絶筆 石原慎太郎「死への道程」

「いつかは沈む太陽だから…」余命宣告を受けて|文・石原慎太郎(作家) 石原氏

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佐藤愛子 文藝春秋と私「ドタバタ昭和探訪記」

連れ込みホテル、日比谷公園のノゾキのノゾキ……。/文・佐藤愛子(作家) 佐藤さん 作家で馬主だった父 私が父(作家の佐藤紅緑)以外で初めて見た作家が菊池寛さんでした。あれは昭和8年頃、私が小学校の4、5年生だったでしょうか。父は競馬の大ファンで競走馬を何頭か持っていました。それで近くの阪神競馬が始まると、よく連れて行かれたものです。父と母や私ら子供たちがスタンド上段の馬主席にいたとき、「アレ、菊池寛だ」と言う声が聞こえ、下のほうを見ると5、6人の男性がかたまっていました。

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遠藤周作 心の奥底にあったもの 遠藤龍之介 100周年記念企画「100年の100人」

2020年6月、遠藤周作の未発表小説『影に対して』が発見された。1996年に73歳で亡くなるまで、本人があえて発表しなかった作品。世に出すべきか判断を託されたのは、長男の遠藤龍之介氏だった。/文・遠藤龍之介(フジテレビ副会長) 遠藤氏 なぜ父は1960年代に執筆した作品を発表しなかったのか。おそらく『影に対して』が私小説であることと無関係ではないでしょう。 主人公は、小説家になる夢をあきらめた男。彼は幼いころ離別した亡き母の足跡をたどり、バイオリン奏者だった母の芸術への

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樋口一葉 弱者はどう生きるか 伊藤比呂美 100周年記念企画「100年の100人」

女流作家の地位を確立し、5000円札でも知られる樋口一葉(1872~1896)。「にごりえ」や「たけくらべ」などを訳し、現代に甦らせた伊藤比呂美氏が読み解く。/文・伊藤比呂美(詩人) 樋口一葉。ものすごく読みにくいと思っていました。文語体でタイトルもわかりにくく、藤村の「破戒」や花袋の「蒲団」より前の自然主義や私小説より前の作り話の世界、一葉本人のことなんか関係ない。そう思っていたのに、読んでみたらとんでもなかった。 なんと、読めば読むほど、一葉自身を小説の中に見つけるこ

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井上ひさし マルクス兄弟を見せられた 井上ユリ 100周年記念企画「100年の100人」

「吉里吉里人」や「ひょっこりひょうたん島」などで老若男女から愛された小説家、劇作家の井上ひさし(1934~2010)。「まぎれもない天才」を妻・井上ユリ氏が綴る。/文・井上ユリ(料理研究家) 井上氏 結婚当初、ひさしさんは映画のビデオを次々にわたしに見せた。ビリー・ワイルダー、黒澤明、ヴィットリオ・デ・シーカ等々。自分の好きなものを知ってもらおうとしていたのと同時にこちらの反応を見ていたようだ。マルクス兄弟でわたしが笑い転げるのを見て、心底安心したように「これを面白がって

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クイズ「私は誰でしょう?」小さな大物|1年で300冊以上の本を読む、女優兼作家といえば?

【ヒント】 1年で300冊以上の本を読む、女優兼作家といえば? 「本好きになったきっかけは、病院の待合室で見たマリー ホール エッツの『わたしとあそんで』。遊んでとは言えない内向的な子だったから心に残ったんでしょうね」 小学校4年生の時に両親が離婚。母を助けるため、家事や妹の世話などをずっと手伝ってきた。 「15歳で芸能界入りしたのも、早く社会に出て家計を助けたかったから。当時、鎌田敏夫さんのドラマが大好きで脚本家に憧れていたこともあり、芸能界に入れば道が開けるかも…

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贋作はなくならない 黒川博行

文・黒川博行(作家) 事件が明るみに出て自分の小説と似ていると思った。偽版画事件のことだ。わたしが今回の事件をどうみたか、ちょっとお話ししましょう。 大阪の画商が奈良の版画作家に贋作を制作させ、美術オークションや大手百貨店で一枚数十万~数百万円で販売。今年9月、2人は警視庁に著作権法違反容疑で逮捕された。 わたしは美大出身で妻が日本画家なこともあり、美術業界の知り合いが多い。彼らのツテを辿って取材し、これまで“贋作美術短篇シリーズ”を3作上梓した。そこで見聞したのはネッ

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トランクの中|髙樹のぶ子

著名人が父親との思い出を回顧します。今回の語り手は、髙樹のぶ子さん(作家)です。 トランクの中あと数年で、父が死んで50年になる。 父が旅立つ夜、葉書を書いていたが、宛名は白紙だった。いつもの金釘文字が少し乱れていた。死の数時間前なのは確か。 思い返すとき、娘は良い記憶ばかりを収集する一方で、思い出したくない事を、暗いトランクに詰め込む。このトランクを開ければ、とんでもないものが噴出しそうなので、そっと鍵をかけたままにしている。 このトランクの中では、戦争や特攻隊の生

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原田マハ(作家)×有働由美子「夢は紅白歌合戦の審査員です」

news zeroメインキャスターの有働さんが“時代を作った人たち”の本音に迫る対談企画「有働由美子のマイフェアパーソン」。今回のゲストは、作家の原田マハさんです。 原田さん(左、撮影/ZIGEN)と有働キャスター(右) 山田洋次監督の逆プロポーズ!?原作者が明かす『キネマの神様』の舞台裏有働 はじめまして。私、原田さんの小説で最初に読んだのが、『本日は、お日柄もよく』なんです。スピーチが苦手な政治家の秘書の方から相談を受けた時に、主人公がスピーチライターとして成長してい

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池の眺めと善悪|町田康

文・町田康(作家) 私方の庭の東側には池が掘ってあって、池には錦鯉が放してある。餌をほおってやると競ってこれを食らう。けれども水の中のことで動きがゆっくりしていて、あまり競っているように見えない。 そんなことで鯉は私方の池で平和に暮らしていたのだけれども、先日、この池に変が起きた。 すぐ側を流れる幾本もの渓川から無数の蝦蟇が押し寄せてきて池を埋め尽くしたのである。 そしてその振舞たるやまったく以て傍若無人で、元から居た鯉を押しのけて縦横無尽に泳ぎ回る。或いは底に沈んで

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森絵都さんが今月買った10冊の本

語られない記憶 時々、飲み会の席などで「自分の人生は小説になる。ネタにしてもいいよ」みたいなことを言われることがあるけれど、今のところネタにさせてもらったことはない。真なる小説の種は、人々が秘して語らない記憶の中にこそ潜んでいる気がする。 長編小説『十の輪をくぐる』は、病を機に意識が朧になった母・万津子がひた隠しにしてきた過去を、58歳の息子・泰介が追う話だ。万津子の呟き「私は……東洋の魔女」は何を意味しているのか。若くして夫を亡くした彼女は、2人の幼子を抱えた身でなぜ寄る

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どこかへ|角野栄子

文・角野栄子(作家) ここではないどこかへ行きたい――。ずっとそう思って生きてきたような気がする。80年あまりも。じゃ、どこへ行くの? それが決まってない。いつも「どこか」なのだ。でも、そこには何かがあるはず。それが見たい。「ここ」がすごく不満だというわけでもないのに、何故かいつも少し不安を抱えていた。その不安が足を前に動かしていたようにも思える。 5歳の頃から一人で遠出をしていた記憶がある。家は東京の外れ、小岩にあった。そこから区をまたいで柴又帝釈天までたびたび歩いた。

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朝井リョウ×遠野遥 “平成生まれ初”芥川賞&直木賞対談「新世代の看板を下ろすとき」

2009年、20歳で『桐島、部活やめるってよ』で小説家デビューした朝井リョウ氏は、13年に就職活動中の大学生を描いた『何者』で第148回直木賞を受賞する。選考委員の一人である宮部みゆき氏はその執筆姿勢を、「大きな勇気と人間の善意を信じる寛容な想像力がないとできない。この若さでそれができることに感嘆しました」と称賛した。 遠野遥氏は、19年に第56回文藝賞を受賞しデビュー。昨年には2作目『破局』で、28歳にして第163回芥川賞を受賞した。公務員試験の勉強をしながらラグビーとセ

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