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#岸惠子

『文藝春秋digital』2022年6月ラインナップ

■会員限定イベント●6月8日(水) ・新庄剛志「薬物使用」の過去 抜き打ち検査で「陽性」も、詳細は伏せられ、その年に引退―― 鷲田康(ジャーナリスト)+本誌取材班 ●6月10日(金) ・プーチンが最も殺したい男の告白 M・ホドルコフスキー(オリガルヒ・石油会社「ユコス」元代表)「ウクライナ侵攻は彼の個人的な動機から始まった」 ・「性暴力」私は負けなかった 卜田素代香(仮名)「暴行後『証拠が残るからシャワーを』と男が強いてきました」 ・新連載 外事警察秘録②「日本赤軍との闘い

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岸惠子 パンデミック・あれこれ

文・岸惠子(女優) 私はぼんやりとTVを見ていた。画面はカーリングのドイツ対日本の試合らしきものを映している。何十年も昔のスキー場が胸に疼く。雪国の冬空は真っ青に輝き、スキー日和なのに娘とわが夫はカーリングに興じていた。以来私はこの競技に関心を持てない。あの時から10日も経っているのに、私は呆けたようにTVを見続けている。 あの時というその時、フランスの空港からの娘の電話で心が凍えた。 「飛行機搭乗を拒否された! 3時間前に日本の国交省が全面的に日本入国を禁じたの!」

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川端康成 ノーベル賞授賞式での雄姿 岸惠子 100周年記念企画「100年の100人」

『伊豆の踊子』『雪国』などで知られ、ノーベル文学賞を日本人として初受賞した川端康成(1899~1972)。生前に親交のあった岸惠子氏が、その知られざる姿を明かす。/文・岸惠子(女優) 岸さん ©中西裕人 1968年の冬たけなわのこの日、スエーデンの首都ストックホルムは雪に覆われ、キラキラ凍えてうつくしかった。飛行機のタラップを降りる私に日本の報道カメラが回った。 「スポンサーはどこですか?」「え?」。俳優という人間は、スポンサーがなければ旅行も出来ない生き物と思っている

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岸惠子《一本の鉛筆があれば……》

文・岸惠子  (女優) 拙著『岸惠子自伝』を上梓する時、タイトルが面映ゆかった。『岩波書店』と編集にたずさわった旧友が決めて下さったのだが……。 《岸惠子なんて麗々しく名乗ったって、誰が知るかよ!》と羞恥心を募らせた。けれど、好意的な書評を沢山頂いて、こんどは嬉しくなるという生来のおめでたさでアタマがごちゃごちゃと忙しくなった。そうしたある日、私は書斎を出て、両親が住んだ築90年近い古びた母屋の茶の間へ行きTVの前にだらしなく座った。点けた画面に現れたのは美空ひばりさん。

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梯久美子さんの「今月の必読書」…『岸惠子自伝 卵を割らなければ、オムレツは食べられない』

まるで自分自身を題材としたルポルタージュたった数行で、人や風景をあざやかに立ち上がらせる、喚起力のある描写。歯切れのいい文章。最初の章を読み始めてすぐ、ああそうだった、と私は思った。誰もが知るあの美貌と、女優としてのキャリアに惑わされてはいけない。この人は、「ベラルーシの林檎」「砂の界(くに)へ」を書いた、世に稀な文章家なのだ、と。 本書の著者がかつて刊行したこの2作を読んだとき、こんな本があったのか! と衝撃を受けた。舞台はパレスチナ、バルト三国、戦時下のイラン……。エッ

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