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サボる官僚|虎尾達哉

サボる官僚|虎尾達哉

文・虎尾達哉(歴史学者) 私は古代日本、いわゆる律令国家の官僚制を研究してきた。律令国家は天皇を頂点とする専制君主国家。当時の官僚は現代とは全く異なる。 何といっても専制君主を戴く官僚たちだ。鉄の規律、絶対的君主への忠誠。勤勉で忠良な彼らの姿を思い浮かべる人も多いだろう。研究者の抱くイメージもそんなにひどくかけ離れてはいない。私もかつてはそうだった。 しかし、それはとんでもない誤解である。拙著『古代日本の官僚−天皇に仕えた怠惰な面々』からいくつか実例を紹介しよう。 元

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