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#樽谷哲也

帝国ホテル「ラグジュアリーで道徳的に」ニッポンの100年企業①樽谷哲也

社会のために、お客さまのために。サービスの陰に息づく渋沢栄一の教え。/文・樽谷哲也(ノンフィクション作家) 優良老舗企業の長寿の秘訣前号まで、「ニッポンの社長」という主題のもと、地域に根差す代表的な企業とその経営トップを訪ね歩いてきた。本誌が創刊100周年を迎えるのを前に、今号より、しばらくの間、少し装いを改めることになった。日本は世界でも稀なほど創業から100年を超える優良老舗企業の多いことで知られる。おそらくは起伏の少なくなかったであろう歩みをたどることで、その会社の長

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近江兄弟社・山村徹「商人道とキリスト教徒理念のハイブリッド経営」 ニッポンの社長⑬

文・樽谷哲也(ノンフィクション作家) 「究極のリップをつくろう」外出時、ポケットのどこかに入っていないと不安になるものといえば、いまや誰しもスマートフォンを挙げることであろう。寒気の厳しいこれからの季節は、大方、さらにスティック型の薬用メントール系リップクリームが加わるのではなかろうか。 多くの日本人がこの薬用リップには大きく「メンソレータム」と「メンターム」という2つ商品名があることを知っていよう。前者は一般用目薬で国内トップのシェアを持つ大阪のロート製薬の商品なのだが

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崎陽軒「全国展開を捨てた逆張りの経営戦略」野並直文(崎陽軒社長)

めざすは優れたローカルブランド。全国展開を捨てた逆張りの経営戦略。/文・樽谷哲也(ノンフィクション作家) 日本でいちばん売れている駅弁崎陽軒——。そう記して「きようけん」と読む。北海道や関西、九州ではあまり馴染みのない名称であるかもしれないが、首都圏では圧倒的な認知度を誇り、焼売を名実ともに地元のソウルフードとして根づかせてきた唯一無二の食品メーカーである。宇都宮市と浜松市は餃子の購入額日本一の座を巡ってしばしばニュースになる。ご当地の横浜市では餃子を上回り、焼売の購入額が

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「愛媛の地からマスクに欠かせない不織布技術をみがいてグローバルに飛躍」高原豪久(ユニ・チャーム社長)

水と木材に恵まれた地から、不織布技術をみがいてグローバルに飛躍。/文・樽谷哲也(ノンフィクション作家) 人口減少、少子化、高齢化 ゆりかごから墓場まで――とは、第2次世界大戦後、英国で掲げられ、やがて日本を含む各国へ広がっていった社会福祉政策のスローガンである。おぎゃあと生まれた赤ん坊のときから、与えられし生をまっとうするまで、公共の福祉が整えられることで、不安のない暮らしが守られる社会をめざした理想といえる。 人口減少、少子化、高齢化が同時に訪れる先進国でも初めての国に

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「刃物の町・岐阜県関市からグローバル市場へ」遠藤宏治(貝印グループ代表取締役会長兼CEO)

刀鍛冶をルーツとする刃物の町から、グローバル市場へ斬りこんだ。/文・樽谷哲也(ノンフィクション作家) 深剃りが肌の老廃物を除去する剃刀の薄い刃先を肌にあて、つつつ、と這わせるとき、ぞくぞくするような恍惚と、えもいわれぬ緊張とに襲われ、やがて一振りして、充足と安堵に満たされる。文明の利器がいかに高度に発達しようと、私たちは、朝な夕な、そのような原始的ともいえる行為を暮らしの営みの一つとして重ねてきた。 世界に冠たる業界トップメーカー貝印の代表取締役会長兼CEO(最高経営責任

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万年自転車操業の鉄道会社「銚子電気鉄道」が突っ走る独自経営路線

鉄道会社なのに自転車操業。今日も「自ギャグ路線」を突っ走る。/文・樽谷哲也(ノンフィクション作家) <summary> ▶︎全長6.4㎞をゆるゆると約20分で走行し、自転車よりも遅いと話題になる銚子電気鉄道だが、社長の竹本の話しっぷりは快速電車のよう ▶︎竹本は、税理士として銚子電鉄の顧問になったのちに推されて社長に就いた。運転士の免許を取得し、いまも月に3回程度、運転席に座る ▶︎約5億円の年商のうちの7割から8割をぬれ煎餅などの鉄道収入以外が占めており、民間の信用調査会

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岩下食品社長「自らTwitterで新生姜ファンと繋がる」信頼の経営術

ツイッターを駆使して新規顧客を獲得。自らファンと繫がる「信頼」の経営とは。/文・樽谷哲也(ノンフィクション作家) <summary> ▶岩下食品の社長は自ら短文投稿SNSのツイッターで日本中の岩下の新生姜ファンと交流を深めている ▶和了は、添加物不使用、賞味期限延長、常温保存可能と、商品の改良と利便性の向上にも努めてきた ▶3分の1にまで激減した岩下の新生姜の売り上げは、3分の2ほどまでに盛り返してきた。「若い人を中心に確実に新しいお客さんが増えてきています」 ピンク色の

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ベビー子ども用品専門 西松屋チェーンを26期連続増収に導いた「2・2・6の法則」

家電メーカーの技術者を次々採用、コロナ禍でも好調な「ガラガラ店舗」の秘密。/文・樽谷哲也(ノンフィクション作家) <summary> ▶︎西松屋チェーンは26期連続の増収がほぼ確定している。人口減と少子化の時代にあって、四半世紀以上、売上高が増えつづけている ▶︎西松屋チェーンの「ガラガラ店舗」こそ、チェーンストア経営のモデルのひとつ ▶︎2004年4月に沖縄県に初出店したことで、全都道府県への出店を果たした。2018年12月には1000店突破を達成している 本当に人びと

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「サトウのごはん」をパックご飯の王者にした男の“3倍返しの捲土重来”

社運を賭けて勝負し続けた雪国の「半沢直樹」。/文・樽谷哲也(ノンフィクション作家) <summary> ▶佐藤功は、並みの職人でも商人でもない。ものづくりには誠実だが、向こうっ気が強く、土性っ骨のある山師のような経営者だ ▶1年保存してもカビが生えないレトルト殺菌切り餅の開発に漕ぎ着け、1974年のCMをきっかけに一気に躍進する ▶「サトウのごはん」は、手軽に電子レンジで食品を加熱して食べるという生活習慣の変化を先取りした商品だった パックご飯の王者「サトウのごはん」2月

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“No.1百均”ダイソーの「在庫があるとうれしい」独自の経営哲学

誰もが知る100円ショップブームの先駆け企業を強くしたのは「将来を怖がる力」だった。/文・樽谷哲也(ノンフィクション作家) <summary> ▶︎自らを笑われ者にし、道化を演じ、相手を己の懐に絡めとる人心収攬の術に長けた男。それがダイソー創業者の矢野博丈だ ▶︎雑貨の移動車販売をやっている頃、「これいくら?」と聞いてくる客に「全部100円でええよ!」と答えたことが百均の興りである ▶︎ダイソーは91年に直営店第1号をオープン。消費不況、デフレを追い風にして店舗網を拡大して

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【カインズ】M&Aを経ず自主独立路線を歩む“ホームセンターの雄”成長の秘密

28都道府県に約230店舗を展開し、年商は4400億円以上。一大ホームセンターの成長の秘密に迫る。/文・樽谷哲也(ノンフィクション作家) <この記事のポイント> ●カインズ会長の土屋裕雅は、創業者の長男で54歳。昨年、社長を高家正行に託したばかり ●カインズは、競争が激しいホームセンター業界でM&Aを経ず自主独立で成長を遂げてきた ●製造小売り(SPA)とデジタル化を進めている矢先、コロナ禍に。世の中に先んじる英断となった 一大流通企業グループ 8月半ばの酷暑の午後、灼熱

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ヨークベニマル会長 「セブンプレミアム」を生んだ価値創造型スーパーマーケット経営

地方からこの国を変える——そんな想いを抱く地方の企業経営者に“経営の秘訣”を聞く新連載「ニッポンの社長」。今回登場するのは、福島県に本社を置くスーパーマーケット・ヨークベニマルの会長、大髙善興さんです。/文・樽谷哲也(ノンフィクション作家) <この記事のポイント> ●スーパー業界で全国屈指の規模を誇るヨークベニマルの強さの秘密は「福島産の生鮮品」と「こだわりの総菜」にある ●2006年、7&iホールディングス傘下に入り、PB商品「セブンプレミアム」の開発を牽引した ●大髙は

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