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昨年のFIFAワールドカップ予戦リーグ、日本対スペイン戦直前にスポーツジャーナリストの二宮清純さんからメールが届いた。「勝てば森保一監督は世界の名将ですね」。思わず頷いた。愛媛の同郷である二宮さんは広島大学の特別招聘教授で毎年、新入生に講義をお願いしている。 ご存じのように、ドイツに続いてスペインを撃破。森保采配が一躍注目された。「サラリーマン監督のようだ」と揶揄された、試合中にメモを取るおなじみの仕草や、指笛を鳴らすスタイルも、一戦ごとに貫禄を増し、今や世界のマスコミ
文・越智光夫(広島大学学長) 柔道家モハメド・ラシュワン氏は、エジプトの英雄だ。1984年ロサンゼルスオリンピックの柔道無差別級決勝で、現在のJOC会長である山下泰裕氏と金メダルを争い、最強最高の地位をめざし、まさに死力をつくした戦いを繰り広げた。ラシュワン氏は、山下氏が試合前に痛めていた右脚への攻撃に拘泥せず、結果として、戦いには敗れたが、「グッドルーザー」として高く評価され、国際フェアプレー賞を受賞した。 人生をかけた戦いでの駆け引き、勝敗をわける一瞬の機微、気合いは