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投手が甲子園で燃え尽きぬために|桑田真澄

投手が甲子園で燃え尽きぬために|桑田真澄

文・桑田真澄(元プロ野球選手) 日本高等学校野球連盟は、第92回選抜大会(3月19日開幕)から全ての公式戦で1人の投手の1週間の投球数を500球に制限しました。 新たな1歩ですが、小さな1歩。これで終わったら小手先の改革に過ぎないでしょう。僕は高校時代に誰よりも連投し、誰よりも投げてきた。その経験からみて、週に500球では何も変わらないし、選手の身体を守るというゴールにはほど遠いというのが率直な感想です。 プロと高校生で、昨年夏の登板数と投球数を比較したデータがあります

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白花の咲かない夏|須賀しのぶ

白花の咲かない夏|須賀しのぶ

文・須賀しのぶ(作家) 子どものころから、夏にテレビをつければ甲子園があった。誰もが知る大会歌、翻る旗、サイレン。躍動する白いユニフォーム。それがない夏など、想像したこともなかった。災害などで開催が危ぶまれても必ず行われてきたから、それこそ戦争でもなければ中止になることはないと思いこんでいた。 私は普段は歴史物をメインに執筆しているものの、毎年夏になると高校野球を題材にした本を出していた。よほど高校野球が好きなんですねと言われるが、だいたい曖昧に笑って受け流している。たし

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