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「専門家が政策を決め、政府は介入しない」スウェーデンのコロナ対策

「専門家が政策を決め、政府は介入しない」スウェーデンのコロナ対策

「感情ではなくエビデンスで判断するのが我々の『民度の高さ』だ」という“合理主義信仰”がスウェーデンの国民的プライドだ。コロナ対策においては、公衆衛生庁の「専門家」が政策を決め、「政府」は介入しないとする。そして国民の約7割は公衆衛生庁の対策を支持している。/文・上田ピーター(医師・疫学研究者) 上田ピーター氏 それほど“独自”ではない 新型コロナに関して、私は、スウェーデンの首都ストックホルムで、医師として、入院が必要かどうかの診断や退院後のリハビリに携わり、治療薬の治

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「感染症の日本史」~答えは歴史の中にある|磯田道史“誌上特別講義”

「感染症の日本史」~答えは歴史の中にある|磯田道史“誌上特別講義”

新型コロナウイルスをめぐる事態は、日々刻々と変わっている。だからこそ、今は「文明の歴史」という視点から物事を大観するべきだ。歴史を紐解けばわかる。人類の敵は人類ではない。ウイルスだ。/文・磯田道史(国際日本文化研究センター准教授) 磯田氏 3つの危機 今回の新型コロナウイルスは、流行のスピードがあまりに速く、日々刻々と事態が変わります。しかしだからこそ、新事態から、一歩引いて、「文明の歴史」といった視点から物事を大観する必要もあります。 私自身、国内の感染症の古文書を

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どちらが恐い|藤原正彦「古風堂々」

どちらが恐い|藤原正彦「古風堂々」

文・藤原正彦(作家・数学者) 私にとってコロナとは、小学校3年生の時に、父に連れられて行った東京天文台で見た、太陽の周りで輝く散乱光であった。父の旧制中学以来の友人である古畑正秋先生が、黒点やコロナを見せてくれたのである。コロナが100万度もあると聞いて驚いたのを覚えている。それが今や、コロナ、コロナと騒々しい。女房などはテレビがコロナと言い始めただけで辟易してチャンネルを回してしまう。 デマまでが飛びかっている。「武漢で働く日本人医師によると……」というデマメールが同級

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