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#純文学

川端康成 ノーベル賞授賞式での雄姿 岸惠子 100周年記念企画「100年の100人」

『伊豆の踊子』『雪国』などで知られ、ノーベル文学賞を日本人として初受賞した川端康成(1899~1972)。生前に親交のあった岸惠子氏が、その知られざる姿を明かす。/文・岸惠子(女優) 岸さん ©中西裕人 1968年の冬たけなわのこの日、スエーデンの首都ストックホルムは雪に覆われ、キラキラ凍えてうつくしかった。飛行機のタラップを降りる私に日本の報道カメラが回った。 「スポンサーはどこですか?」「え?」。俳優という人間は、スポンサーがなければ旅行も出来ない生き物と思っている

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菊池寛 お爺ちゃんは悪いひと 菊池夏樹 100周年記念企画「100年の100人」

文藝春秋の生みの親であり、「父帰る」「真珠夫人」など、戯曲や小説の名手としても名を馳せた菊池寛(1888~1948)。知られざるその素顔を、孫の菊池夏樹氏が綴る。/文・菊池夏樹(菊池寛記念館名誉館長) どのくらい前だったろう! 菊池寛の妻、私の“お婆ちゃん”が生きていた頃だ。お婆ちゃんに直接、お爺ちゃんの話を訊いてこなかったことに気づいた。何せ、私と祖父は、この世で2年弱のすれ違いだったのだから。今のうちに訊いておかなきゃと、直ぐに彼女の家にとんで行った。 ねぇ、ねぇ、お

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夏目漱石 『道草』と夫婦関係 半藤末利子 100周年記念企画「100年の100人」

時代を超えて読み継がれている国民作家、夏目漱石(1867~1916)。漱石の長女を母に、作家の松岡譲を父に持つ半藤末利子氏が、晩年の作品『道草』を軸に論じる。/文・半藤末利子(エッセイスト) 半藤氏 「好きな文学作品を読んで感想文を提出せよ」。これは私の中学2年の時の夏休みの宿題である。中2ともなればさすがに漱石が私の祖父であることは知っていた。それで漱石の周辺、特に親族のことを知りたいと思い、自伝的小説と言われる『道草』を選んだ。読み始めたら面白くて、通学や食事などで中

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宿敵|田中慎弥

著名人が母親との思い出を回顧します。今回の語り手は、田中慎弥さん(作家)です。 宿敵いまに至るまで、母は私の小説を、なんだか難しい、よく分らない、と言うばかりで一度も誉めたことがない。考えてみれば、難しい、というのはいわゆる純文学に対する世間一般の、感想でもあり批判でもあるだろう。母はそういう、世間一般の人間だ。ごく若い頃から世の中に出て、真面目に、まともに働き、自分の人生を作り上げてきた。その母から見れば、高校を卒業して以降、進学も就職もせずにぶらぶらし、親の金で本を買っ

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