文藝春秋digital

コロナ下で読んだ「わたしのベスト3」 疫病というメタファー|手嶋龍一

コロナ・ウイルスは、尊い人命を奪い去り、大統領選びにも影を落として合衆国に深い亀裂を生じさせた。南北戦争の危機に直面したリンカーンは「分かれたる家は立つこと能わず」と訴え、祖国の分裂を避けるためなら、至高の信念である奴隷解放の歩みさえ遅らせた。だが、異形の大統領トランプは、リンカ…

コロナ下で読んだ「わたしのベスト3」 米社会の「ファンタジー」|橘玲

トランプ時代のアメリカは、「なぜこんなひどいことになったのか」という疑問や不安にこたえようとする野心的な著作を生みだした。 ネットワーク論の世界的権威クリスタキスは『ブループリント』で、該博な知識を縦横無尽に駆使して「人間の本性」を検証した。その結論は、目の前の暗鬱な出来事にもか…

手嶋龍一さんが今月買った本10冊の本

トランプ治世への警告 本稿が刷りあがる頃には、米大統領選挙の結果が判明しているはずだ。だが開票を巡って訴訟合戦となり混乱に陥っているかも知れない。たとえどんな結果になろうと、トランプが米国の民主制に負わせた傷は深く、容易には癒えないだろう。異形の大統領は、「ジャスティス」の旗を掲…

武田徹の新書時評|過渡期にあるアメリカ

評論家・専修大学教授の武田徹さんが、オススメの新書3冊を紹介します。 この稿が読まれる時には第46代米国大統領が決まっているはずだ。だが、現職トランプ勝利で更に加速度をつけるか、民主党が政権奪還して別方向に切ろうとする舵に抵抗する惰性として残るかの違いこそあれ、米国の現勢がその未来…

“有効性95%”コロナワクチン被験者に訊く25の疑問。「注射は何回?」「どんな症状が?…

新型コロナウイルスのワクチン開発に世界的な期待が高まる中、11月18日にアメリカ製薬大手ファイザー(Pfizer)が「臨床試験(治験)が完了した」と発表した。同社によると、ワクチンの有効性は95%。深刻な副作用もなく、今後、当局に緊急認可申請を行なっていくという。 現時点で、コロナワクチンの…

片山杜秀さんの「今月の必読書」…『マーシャル・プラン 新世界秩序の誕生』

帰りたかったのに、帰れなかった米国 米国は帰りたかった。第二次世界大戦が済んだ欧州から一刻も早く手を引きたい。建国以来そういう国なのだ。本書は1796年秋のワシントン大統領の辞任演説から始まる。彼は言った。米国は欧州とあまりに異質なので、関わらない方がよいと。大戦の当初、米国民の態度…

亡国の陸上イージス「血税1兆円の無駄」を指摘する

米国からの「イージス・アショア(陸上イージス)」購入は、そもそもが「無理筋」だ。巨額の予算は水の泡。後世に「令和のバカ査定」と呼ばれる可能性は極めて高い。それでも配備を強行するのか?/文・南村梟郎(ジャーナリスト)