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#文藝春秋2021年6月号

『文藝春秋digital』2022年6月ラインナップ

■会員限定イベント●6月8日(水) ・新庄剛志「薬物使用」の過去 抜き打ち検査で「陽性」も、詳細は伏せられ、その年に引退―― 鷲田康(ジャーナリスト)+本誌取材班 ●6月10日(金) ・プーチンが最も殺したい男の告白 M・ホドルコフスキー(オリガルヒ・石油会社「ユコス」元代表)「ウクライナ侵攻は彼の個人的な動機から始まった」 ・「性暴力」私は負けなかった 卜田素代香(仮名)「暴行後『証拠が残るからシャワーを』と男が強いてきました」 ・新連載 外事警察秘録②「日本赤軍との闘い

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スターは楽し 小林 旭|芝山幹郎

小林旭 通俗を突き破る一本気 顔を見てすぐに声を思い出すスターは数多い。ハンフリー・ボガート、マリリン・モンロー、三船敏郎、若尾文子……。 だが、名前を聞いて、顔より先に声を思い出すスターは意外に少ない。真っ先に浮かぶのは、ダース・ヴェイダーの声で知られるジェームズ・アール・ジョーンズだが、日本にも圧倒的な声の力を持ったスターがいた。 小林旭だ。 小学生だったころ、私や近所のガキどもは、声を張り上げてアキラの歌を合唱していた。最初はたしか〈ダイナマイトが百五十屯〉

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数字の科学 アンモニア生産に伴うCO2排出量|佐藤健太郎

サイエンスライターの佐藤健太郎氏が世の中に存在する様々な「数字」のヒミツを分析します。 アンモニア生産に伴うCO2排出量=約3億トン今年、京都では記録に残る1200年間で最も早く桜が満開を迎えたという。この異常事態がさほど話題にはならなかったのは、コロナ禍に気を取られてか、あるいは温暖化慣れしてしまったせいなのか。だがその間にも、状況は悪化の一途を辿っている。 温暖化の原因とされる大気中CO2濃度を下げるため、多くのアイディアが出されている。エネルギー供給体制や都市デザイ

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世界経済の革命児 オズレム・トゥレチ/ウール・シャヒン(バイオンテック創業者)|大西康之

ジャーナリストの大西康之さんが、世界で活躍する“破格の経営者たち”を描く人物評伝シリーズ。今月紹介するのは、オズレム・トゥレチ/ウール・シャヒン(Özlem Türeci/Ug˘ur Şahin、バイオンテック創業者)です。 オズレム・トゥレチ(右)とウール・シャヒン(左) 新型コロナのワクチンを開発した企業を創業した移民夫婦「160万人以上の命を奪った病気に対して、人類が初めて効果的な反撃を開始した時、そのワクチンを開発した会社の共同創業者たちは、世界中の規制当局に

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日本語探偵 【う】「うんぬんかんぬん」 発生源は思ったより古い|飯間浩明

国語辞典編纂者の飯間浩明さんが“日本語のフシギ”を解き明かしていくコラムです。 【う】「うんぬんかんぬん」発生源は思ったより古い 「『電車が遅れまして』うんぬんかんぬんの言い訳を彼は続けた」などと言うことがあります。この「うんぬんかんぬん」を、あなたは使うでしょうか。最初に聞いたのはいつか、覚えていますか。 私は高校時代、1985年に友人が使っていたので知りました。「云々(うんぬん)」は分かるけど、「かんぬん」って何だ。そんなことばはないはずだ! 解説すると、「かんぬん

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船橋洋一の新世界地政学 台湾:戦略的曖昧性と戦略的明瞭性

今、世界では何が起きているのか? ジャーナリストの船橋洋一さんが最新の国際情勢を読み解きます。 先月の日米首脳会談後に発表された共同声明は、「日米両国は、台湾海峡の平和と安定の重要性を強調するとともに、両岸問題の平和的解決を促す」と明記した。 日米共同声明で台湾に言及したのは1969年の佐藤・ニクソン会談後、52年ぶりのことである。この時は、「台湾地域における平和と安全の維持も日本の安全にとって極めて重要な要素」であるとの文言が入った。それに比べても、今回の文言は、ことさ

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俳句|神野紗希

0と1燕だね転校生の標準語 陽炎を煮詰めてびいどろの小鳥 おさなごのつむじ・星雲・ライラック 指に蟻這わせて「君んちに泊めて」 0と1白く四角く涼しく壁 海獣に星読む視力みなみかぜ 起きて食べよ光こぼして黒揚羽

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佐藤優のベストセラーで読む日本の近現代史 『なぜ必敗の戦争を始めたのか―陸軍エリート将校反省会議』半藤一利編・解説

日米首脳会談を地政学から読み解く 米国を公式訪問した菅義偉首相がワシントンで4月16日(日本時間17日)、ジョセフ・バイデン大統領と会談した。同日発表された共同声明では、国際秩序を一方的に変更しようとする中国を牽制する以下の内容が含まれた。 〈日米両国は、台湾海峡の平和と安定の重要性を強調するとともに、両岸問題の平和的解決を促す。日米両国は、香港及び新疆ウイグル自治区における人権状況への深刻な懸念を共有する。日米両国は、中国との率直な対話の重要性を認識するとともに、直接懸念

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短歌|谷川由里子

おもう壺遠くから笑ってくれる 近づいて笑ったあとの顔をしている N響の指揮者のゆびが個性的でみとれていたらきみのおもう壺 立体でまっすぐ立っていてほしいナイトキャップの頭でっかち あたたかい雨の降る日にみまもった鼻呼吸にも慣れないレディ 艶やかな珈琲がするするとねじれながらなにか思い出しそう 雨の日のつぎの大きな工事現場に堂々とした水たまり 駒沢オリンピック公園 自転車の波をよくみて合間に歩む

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詩|山崎るり子

キッチンのテーブルいつも猫はテーブルの上 こちら側に私がいて向こう側にあなたがいる 猫はある日いなくなってしまい 猫のいないテーブルの こちら側に私がいて向こう側にあなたがいる あなたはある日いなくなってしまい あなたがいた向こう側に私がすわると もうだれもいないキッチンのテーブル

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仕事と母と|柴崎友香

著名人が母親との思い出を回顧します。今回の語り手は、柴崎友香さん(作家)です。 仕事と母と今、BSで「あぐり」の再放送をしている。90歳を過ぎても美容師の仕事を続けていた吉行あぐりさんの姿をテレビで見るたび、あぐりさんみたいに何歳になっても美容師を続けるのが夢だと母は言っていた。 広島生まれの母は、中学卒業後からずっと美容院で働き、結婚を機に大阪に移ってからも仕事を続けた。わたしと2つ下の弟は、創設1年目の保育園に入った。ときどき、時間を過ぎても迎えの来ない子供が何人かい

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大相撲新風録 宇良|佐藤祥子

宇良(大阪府寝屋川市出身、木瀬部屋、28歳) 異能力士の復活。好敵手と土俵を沸かす3度目の優勝を果たし、大関に復帰した照ノ富士が話題となった、3月の春場所。その裏で、十両の土俵ではファン待望の注目の一戦があった。身長176センチの小兵の業師である宇良と、同じく168センチの小兵で、甘いマスクでも人気を博す炎鵬の“初顔合わせ”だ。 2017年3月から幕内の土俵に上がった宇良は、その小さな体で居反りなどのアクロバティックな大技を見せる。技能力士ならぬ“異能”力士として“宇

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角幡唯介さんの「今月の必読書」…『WAYFINDING 道を見つける力 人類はナビゲーションで進化した』

移動は生きるためでなく人間の存在そのもの人類は太古より自然のなかで暮らし経験と知恵を獲得し、現在の肉体と精神をもつにいたった。ではその自然との関わりの始原には一体どのような経験があったのだろう。25年ほど探検をつづけて私が個人的に始原的行為と感じるのは次の2つだ。一つは狩猟、もう一つはナビゲーションである。 狩猟はわかりやすい。狩りは生きるために動物を殺生する行為であり、そこから人類の感性は形成され、神話が語られ、世界観や自然観が作られた。しかしナビゲーションがなぜ始原なの

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『福田和也コレクション1 本を読む、乱世を生きる』著者・福田和也さんインタビュー

〈我ながらムチャクチャだと思わざるをえないくらい、イロイロなことを書きまくっている〉〈今は亡き『マルコポーロ』で連載中、齢70の愛読者の方から編集部に「この雑誌で酒のことばかりのコラムを書いている福田とかいうふざけた若造は、まさか『諸君!』でご活躍の福田先生と同一人物であるまいな」というお尋ねを戴いた〉(『グロテスクな日本語』あとがき) かつて自嘲気味にこう記していた文芸批評家の福田和也さん。昨年還暦を迎えたが、この30年、パンク音楽から書画骨董、保田與重郎から村上春樹まで

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