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第82回文藝春秋読者賞発表

受賞作 コロナ死「さよなら」なき別れ(11、12月号) 柳田邦男(やなぎだくにお) 権力論―日本学術会議問題の本質(12月号) 佐藤優(さとうまさる) 第82回読者賞は昨年12月7日、選考顧問の片山杜秀氏、本郷和人氏、三浦瑠麗氏の3名と、弊社社長・中部嘉人が、読者の皆さまの投票結果を踏まえて選…

司馬遼太郎『坂の上の雲』大講義 ビジネスマン必須の“最高の共通言語”【片山杜秀×佐…

「エリート」と「大衆」が分断された今こそ、世代を超えて読み継ぐべき「国民文学」。/片山杜秀(慶應義塾大学教授)×佐藤優(作家・元外務省主任分析官) <この記事のポイント> ▶︎連載が開始されたのは1968年。右肩上がりの時代に、多くの読者は徐々に“成り上がっていく”自分を重ね合わせて…

佐藤優のベストセラーで読む日本の近現代史 「辺野古遠望 (『あなた』所収)」 大城…

日本による沖縄差別の構造を冷徹に見据える 作家の大城立裕先生が、2020年10月27日に沖縄県北中城村の病院で老衰で亡くなった。95歳だった。 〈大城氏は1925年生まれ。県立二中を卒業後、中国・上海にあった東亜同文書院大学に入学した。敗戦で大学が閉鎖され同大学を中退し沖縄に帰る。/戦後は米施…

権力論——日本学術会議問題の本質はここにある

日本学術会議を巡る問題は、もはや当事者の当初の意図を離れ、収拾がつかなくなっている。複雑に絡み合った問題を解きほぐす。/文・佐藤優(作家・元外務省主任分析官) <この記事のポイント> ●「学問の自由に対する介入」という批判がなされているが、もともと菅政権にそこまでの意図はなかった…

第68回「菊池寛賞」発表

第68回菊池寛賞の選考顧問会は10月6日午後5時から、阿川佐和子、池上彰、保阪正康、養老孟司の四顧問を迎え、東京・築地の新喜楽で開かれました。慎重な討議の結果、下記の通り授賞が決定いたしました。アンケートをお寄せくださいました各界の方々、並びにご協力いただきました各位に厚く御礼申し上げ…

佐藤優のベストセラーで読む日本の近現代史『リング』鈴木光司

コロナに直面した日本人の深層心理 最近、作家・鈴木光司氏の小説『リング』シリーズを読んだ。ホラー小説の歴史に残る名作だ。同日同時刻に4人の若い男女が激しい苦悶の表情を残して死んだことが物語の発端だ。4人の死をつなぐのは呪いのビデオテープだ。そこに映っていたのは、山村貞子という女性が…

佐藤優のベストセラーで読む日本の近現代史『東京タワー』 リリー・フランキー

日本社会を形づくる「家族」を読み解く 先日、安倍晋三首相は辞意を表明したが、第2次安倍政権は、決して支持率は高くなかったにもかかわらず、7年8カ月という歴代最長の長期政権となった。日本では、国民の平等な秘密投票で国会議員が選ばれる。そして国会議員が首相を選出する議院内閣制をとってい…

『21 Lessons』ユヴァル・ノア・ハラリ――佐藤優のベストセラーで読む日本の…

AIの発展に人類はついていけない  中長期的視点に立つと日本の雇用環境は厳しくなる。AI(人工知能)技術の急速な発達によって、ホワイトカラーと呼ばれる人々の事務系、技術系の仕事が大幅に機械に代替されるからだ。このような技術転換が、新卒一括採用、終身雇用という日本の慣行に合致しなくなっ…

ベストセラーで読む日本の近現代史――竹村健一『マクルーハンの世界』

“小さな”問題も“大きく”映すテレビ  2019年11月19日に安倍晋三首相の通算在任日数が計2886日となり、歴代最長記録を持つ戦前の政治家、桂太郎(1847〜1913)と並んだ。翌20日には桂を超え、記録を塗り替えた。しかし、マスメディアや世論は、歓迎ムードとは言えない。首相主催で行われる「桜を見…

佐藤優のベストセラーで読む日本の近現代史ーースターリン『弁証法的唯物論と史的唯物論…

今世紀中に『不老不死』が実現できるかもしれない  チャールズ・ダーウィン(1809〜82)が『種の起源』を発表し、進化論を提唱したことによって、神が人間を含む全ての生物を創ったという当時の世界観が崩された。現在、ゲノム(全遺伝情報)編集技術によって、人間が遺伝子を自由に書き換えて、病気…