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鷲田めるろさんのオヤジの話。

鷲田めるろさんのオヤジの話。

著名人が父親との思い出を回顧します。今回の語り手は、鷲田めるろさん(十和田市現代美術館館長)です。 父と絵と 父は油絵を描いていた。私が幼い頃、父はまだ学生で、時間に余裕もあったのだろう。よく写生に連れて行ってくれた。父のキャンバス地の画材入れをよく覚えている。絵の具のチューブが乱雑に直接放り込まれ、様々な色が層になってこびりついていた。私も横で絵を描いた。学校用に買ってもらった12色の水彩絵の具の紙箱を捨てて、バッグに直接入れた。それが格好いいと思っていた。今から振り返

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