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ルクソール西岸「失われた黄金の町」|矢羽多万奈美

ルクソール西岸「失われた黄金の町」|矢羽多万奈美

文・矢羽多万奈美(エジプト考古学者) この4月、エジプト南部のルクソール西岸で、古代の町が発見された。ルクソールは古代都市テーベと言われ、「古代都市テーベとその墓地遺跡」として世界遺産に登録されている。発見された町の東にはアメンヘテプ3世の葬祭殿(メムノンの巨像)があり、北西には黄金のマスクで知られるツタンカーメン王が今も眠る「王家の谷」がある。 発見したエジプト人考古学者チームの発表によると、この町が成立したのは約3500年前。日本でいえば縄文時代後期にあたる。エジプト

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エジプトと日本の絆|越智光夫

エジプトと日本の絆|越智光夫

文・越智光夫(広島大学学長) 柔道家モハメド・ラシュワン氏は、エジプトの英雄だ。1984年ロサンゼルスオリンピックの柔道無差別級決勝で、現在のJOC会長である山下泰裕氏と金メダルを争い、最強最高の地位をめざし、まさに死力をつくした戦いを繰り広げた。ラシュワン氏は、山下氏が試合前に痛めていた右脚への攻撃に拘泥せず、結果として、戦いには敗れたが、「グッドルーザー」として高く評価され、国際フェアプレー賞を受賞した。 人生をかけた戦いでの駆け引き、勝敗をわける一瞬の機微、気合いは

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