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新型コロナ 1ヶ月で死者2万人…「涙すら出ない」スペインの今

新型コロナ 1ヶ月で死者2万人…「涙すら出ない」スペインの今

2008年以降の経済危機で手薄になった医療をコロナが直撃。スペインの「今」は日本の近未来か、それとも――。現地在住のジャーナリストがレポートする。/文・宮下洋一(ジャーナリスト) 宮下氏 「ウイルス戦争」が始まった スペインで非常事態宣言が発令されてから、6週間あまりが過ぎた。都市は封鎖(ロックダウン)され、経済活動も停止し、街中から車も人も消え去った。ここまで静寂なスペインを見るのは初めてだった。 まるで伝染病映画を観ているようだが、映画でも夢でもない。現実の世界に

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藤原正彦「古風堂々」   一盛一衰

藤原正彦「古風堂々」   一盛一衰

文・藤原正彦(作家・数学者)  2009年の春、フランクフルトの地下鉄駅で地図を広げていたら、20代の青年と会話が始まった。「フランクフルトは前大戦で手酷く爆撃されたため、古いもの好きの私としてはたいして見るものがなく残念だ」「何もかも壊されました」「ドイツと日本は市民が猛爆された。明白なハーグ条約違反だ」。青年は困惑の表情を浮かべた。続けて「ヒトラーと東条は確かに悪かったが、ルーズベルト、スターリン、チャーチルなど、2人とどれほど違うんだい」と言ったら、「でも僕達は本当に

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