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インドねこ女神さま――石井遊佳

インドねこ女神さま――石井遊佳

文・石井遊佳(作家)  私は2015年から約3年、日本語教師として夫とともに南インド・チェンナイのIT企業で働き、そこでの経験を源泉のひとつとして「百年泥」を書いて作家デビューした。現在私は日本に住み、夫は引き続きチェンナイの同じ会社に勤務している。  この夏、2か月ほど再びチェンナイに滞在した。その間日曜日と祝日以外、(本当は部外者禁止だが)夫と一緒に古巣の社員食堂で毎日昼食をとった。 「百年泥」に描いた通り、私たちのアパートから見て会社はアダイヤール川をはさんだ対岸

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