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短歌|陣崎草子

短歌|陣崎草子

兄妹の喉石 大人らの毒を飲みこみ喉青く光らせまくる少年がいる 少年と少女はぎゅうっと手を結び巨大滑り台見下ろせり 涙洟血汗唾吸いぐしゃぐしゃのちり紙をまだ使うのだとか 妹の吐きだす赤石握りしめ青石に変える酷い火傷し 父さん母さんそのほか大人たちみんな幼すぎ地球の約束ごととか 妹よ恋をしてこい狂暴に守る兄とは似てない存在(なにか)に 青い蝶こまかく千切り燃やすこと 悪いが今は殺させてやれ

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大人になった『つなみ』の子どもたち——10年後の東日本大震災

大人になった『つなみ』の子どもたち——10年後の東日本大震災

小学校教師、看護師、3人の子持ち……あの作文を書いた子どもたちは、みんな成長した。/文・森健(ジャーナリスト) <summary> ▶︎震災から10年後のいま、彼らはどうしているのか。あの震災をどう思うのか。森氏は『つなみ』の子たちの現在を訪ね歩いた ▶︎当時小学生だった1人は、「いまの小学生はもう震災は知らない世代です。だからギリギリ覚えている僕らが伝えていかないといけないと思うんです」と語る ▶︎次の10年では、『つなみ』に書いた子たちの多くは地域を引っぱり、社会を動か

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