文藝春秋digital

数字の科学 世界一丸い物体の誤差|佐藤健太郎

数字の科学 世界一丸い物体の誤差|佐藤健太郎

サイエンスライターの佐藤健太郎氏が世の中に存在する様々な「数字」のヒミツを分析します。 世界一丸い物体の誤差=10万分の5mm球というのは自然界において特別な形で、多くの物体が真球に近い形状をとる。たとえば地球は、かなり凸凹のある球体という印象があるが、実はそうでもない。地球は自転の遠心力でやや赤道付近が膨らんだ楕円体をしているが、極半径と赤道半径の差は約21.4キロメートルに過ぎない。地球の直径約1万2700キロに比べれば、約300分の1だ。ヒマラヤ山脈もマリアナ海溝も、

スキ
4
数字の科学 全世界の新型コロナウイルスの総量|佐藤健太郎

数字の科学 全世界の新型コロナウイルスの総量|佐藤健太郎

サイエンスライターの佐藤健太郎氏が世の中に存在する様々な「数字」のヒミツを分析します。 全世界の新型コロナウイルスの総量=100g~10㎏新型コロナウイルス感染症の流行開始から約1年半が経過した。ワクチンの接種拡大に伴って様相は変化しつつあるが、いまだ流行の終わりは見えてこない。ではそのコロナウイルスは、いま世界にどのくらい存在しているのだろうか。その総量を推計した論文が、最近発表された。1人あたりのウイルス数×感染者数で計算すれば簡単にはじき出せそうだが、話はそう簡単では

スキ
7
数字の科学 芽殖孤虫の感染例|佐藤健太郎

数字の科学 芽殖孤虫の感染例|佐藤健太郎

サイエンスライターの佐藤健太郎氏が世の中に存在する様々な「数字」のヒミツを分析します。 芽殖孤虫の感染例=18例謎の奇病と呼ばれるものは数多くあるが、芽殖孤虫(がしょくこちゅう)症はその最右翼に数えるべき疾患だろう。体長数ミリ程度の糸状寄生虫が体内で増殖する疾患で、疑い例まで含めても世界でわずか18例しか報告がない。芽殖孤虫は1904年に日本で発見され、出芽分裂して増えることからこの名が与えられた。「孤虫」というのは、成虫が未発見であることを示す。つまりこの虫がどこから来て

スキ
11
数字の科学 ミューオンの寿命|佐藤健太郎

数字の科学 ミューオンの寿命|佐藤健太郎

サイエンスライターの佐藤健太郎氏が世の中に存在する様々な「数字」のヒミツを分析します。 ミューオンの寿命=45万分の1秒ミューオンという言葉をご存知だろうか。電子や陽子などと並び、この世界を構成する最も基本的な粒子(素粒子)の一つなのだが、核物理学の専門家でもない限りまず耳にする機会のない代物だろう。 ミューオンは、宇宙線が空気の分子に当たることで発生する。我々の体には一晩で100万回ほどミューオンが当たっているが、ほとんど何事もなく貫通してしまい、気づくこともない。そし

スキ
7
数字の科学 アンモニア生産に伴うCO2排出量|佐藤健太郎

数字の科学 アンモニア生産に伴うCO2排出量|佐藤健太郎

サイエンスライターの佐藤健太郎氏が世の中に存在する様々な「数字」のヒミツを分析します。 アンモニア生産に伴うCO2排出量=約3億トン今年、京都では記録に残る1200年間で最も早く桜が満開を迎えたという。この異常事態がさほど話題にはならなかったのは、コロナ禍に気を取られてか、あるいは温暖化慣れしてしまったせいなのか。だがその間にも、状況は悪化の一途を辿っている。 温暖化の原因とされる大気中CO2濃度を下げるため、多くのアイディアが出されている。エネルギー供給体制や都市デザイ

スキ
10
数字の科学 最大のウイルスのサイズ|佐藤健太郎

数字の科学 最大のウイルスのサイズ|佐藤健太郎

サイエンスライターの佐藤健太郎氏が世の中に存在する様々な「数字」のヒミツを分析します。 最大のウイルスのサイズ=2500ナノメートル 全世界の新型コロナウイルス感染者数は、本稿執筆時点で1億2000万人を突破した。実際の感染者数は、その数倍と見積もられる。ウイルスは、わずか1年少々でその数を数億倍にも増やしたのだから、実に恐るべき物体という他ない。 「物体」と書いたのは、細菌とは違い、ウイルスは生物ではないと考えられているからだ。だが、どちらも目に見えないほど小さいし、

スキ
16
数字の科学 新技術を「自然に反する」と感じる年齢(?)|佐藤健太郎

数字の科学 新技術を「自然に反する」と感じる年齢(?)|佐藤健太郎

サイエンスライターの佐藤健太郎氏が世の中に存在する様々な「数字」のヒミツを分析します。 新技術を「自然に反する」と感じる年齢(?)=35歳 以前見かけたニュースで聞いた発言が、なぜか印象に残っている。ある街の年末のイルミネーションに、LEDでなく旧来の白熱電球が選ばれた。その理由として担当者は「人と人の絆を表現するため、人工的でない自然の光がよいと思った」とコメントしたのだ。だが、いうまでもなく電球は自然物などではなく、人工の産物そのものだ。発明から100年も経ったテクノ

スキ
5
数字の科学 1億年前のホタルが放った光の波長|佐藤健太郎

数字の科学 1億年前のホタルが放った光の波長|佐藤健太郎

サイエンスライターの佐藤健太郎氏が世の中に存在する様々な「数字」のヒミツを分析します。 1億年前のホタルが放った光の波長=548nm 書店の児童書の棚を眺めていると、いつの時代も高い人気を誇るのは、やはり恐竜の本のようだ。その姿形もさることながら、遠い昔に滅んで、誰も真の姿を見ることができないというのもロマンをかきたてる。 そうした図鑑を手にとって驚くのは、そこに描かれている恐竜の復元図が、我々が子供の頃に見たものと、全く違っていることだ。ゴジラのように尻尾を地面につけ

スキ
10
数字の科学 地球の公転周期|佐藤健太郎

数字の科学 地球の公転周期|佐藤健太郎

サイエンスライターの佐藤健太郎氏が世の中に存在する様々な「数字」のヒミツを分析します。 今回の数字:地球の公転周期=365.24219日 今年2020年は、4年に1度のイベントが多く重なる年だ。西暦の年号の数字が4で割り切れる年は閏年であり、アメリカ大統領選が行なわれ、オリンピックが開かれる。だが、このうち閏年は、正確には4年に1度ではない。たとえば、マッキンリー大統領が当選(再選)し、パリでオリンピックが開かれた1900年は、閏年ではなく平年であった。これは、地球が太陽

スキ
4
数字の科学 地球上の人工物の総重量|佐藤健太郎

数字の科学 地球上の人工物の総重量|佐藤健太郎

サイエンスライターの佐藤健太郎氏が世の中に存在する様々な「数字」のヒミツを分析します。 今回の数字:地球上の人工物の総重量=1兆1000億トン 地球の46億年にわたる歴史は、いくつかの時代に区分されている。区分は代、紀、世などいくつかの階層に分かれており、現代は新生代の第4紀、完新世という時代に属するのだそうだ。完新世というのは、約1万年前に最後の氷河期が終了してから後の時期を指す。温暖化が進んで氷河が溶け、人類が世界に拡散し、農耕が行われるようになった時代だ。 だが最

スキ
7