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照ノ富士よ、白鵬になるな 小錦×武蔵川親方
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照ノ富士よ、白鵬になるな 小錦×武蔵川親方

外国人横綱の品格とは?/小錦(元大関)×武蔵川親方(元横綱・武蔵丸)、構成・佐藤祥子 小錦氏(左)と武蔵川親方(右) 「相撲の心」と「横綱の品格」 小錦 今回、照ノ富士が横綱に昇進したね。「膝がボロボロで短命横綱になるんじゃないか」と心配する声も聞こえるけど、僕は、これから3、4年は行けると思ってるよ。膝がボロボロで大関から序二段まで落ちたけど、そこから上がって来られたわけだから、ケガとの付き合い方も充分にわかっているはず。 いまの照ノ富士の前に出る力強い相撲だったら、

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大相撲新風録 若隆景|佐藤祥子

大相撲新風録 若隆景|佐藤祥子

若隆景(福島県福島市出身、荒汐部屋、27歳) 相撲一家に生まれた若武者約1年半ぶりの地方場所となる7月の名古屋場所。横綱白鵬が進退を賭けて臨み、大関照ノ富士が横綱取りに挑む場所でもある。話題満載の尾張の土俵に新小結として立つのが若隆景だ。 182センチ127キロの体はけして大きくないのだが、均整の取れた筋肉質の体型は、どこか昭和の時代の力士を彷彿とさせる。 祖父は元小結の若葉山で、幕下力士だった父を持つ“大波三兄弟”の3男坊だ。長兄は幕下力士の若隆元、次兄は十両の若

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大相撲新風録 遠藤|佐藤祥子

大相撲新風録 遠藤|佐藤祥子

遠藤(石川県鳳珠郡穴水町出身、追手風部屋、30歳) 寡黙な業師の大殊勲大関照ノ富士の連覇で幕を閉じた五月場所。優勝争いを独走する照ノ富士を脅かしたのが、前頭八枚目の遠藤だった。13日目に大関貴景勝に土を付けた遠藤は、14日目、成績の振るわない大関正代に代わって照ノ富士戦を組まれた。 土俵際で下手投げを打って照ノ富士の巨体をひっくり返し、際どい勝負となる。軍配は照ノ富士に上がったものの、行司差し違えで遠藤が勝ち星を拾った。マスク着用で声援も禁止されているはずの観客たちが

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大相撲新風録 宇良|佐藤祥子

大相撲新風録 宇良|佐藤祥子

宇良(大阪府寝屋川市出身、木瀬部屋、28歳) 異能力士の復活。好敵手と土俵を沸かす3度目の優勝を果たし、大関に復帰した照ノ富士が話題となった、3月の春場所。その裏で、十両の土俵ではファン待望の注目の一戦があった。身長176センチの小兵の業師である宇良と、同じく168センチの小兵で、甘いマスクでも人気を博す炎鵬の“初顔合わせ”だ。 2017年3月から幕内の土俵に上がった宇良は、その小さな体で居反りなどのアクロバティックな大技を見せる。技能力士ならぬ“異能”力士として“宇

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【時津風部屋リンチ死】大相撲の「膿」は消えなかった

【時津風部屋リンチ死】大相撲の「膿」は消えなかった

2007年6月26日に起きた時津風部屋リンチ死事件。名古屋場所の宿舎において、入門したばかりの新弟子、時太山(本名・斉藤俊さん、17)が急死をとげた。師匠の時津風親方(元小結双津竜、本名・山本順一)は一貫して「稽古中に起きた不慮の事故」と釈明。ところが、翌月、武田氏が「時太山はリンチで殺された」とスクープするや、一気に風向きが変わるのだ。/文・武田賴政(ノンフィクション作家) 風向きを変えたスクープ 一本の告発メールが私のガラケーに届いたのは“事故”から一週間ほど経った七月

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【大関復帰】照ノ富士インタビュー「何度も相撲を辞めようと思った」

【大関復帰】照ノ富士インタビュー「何度も相撲を辞めようと思った」

序二段まで転落しながら大関へ復帰。「二度目」の相撲人生で頂点を目指す。/文・佐藤祥子(相撲ライター) <summary> ▶2度目の伝達式は、1977年初場所後、平幕に番付を落とした魁傑が大関に復帰して以来、実に44年ぶりだった ▶一切酒を断ち、気持ちを入れ替えたのは、19年2月のこと。4場所連続全休で序二段にまで番付が滑り落ち、「番付も体も落ちるところまで落ちた」時だった ▶15年5月の新大関昇進時、当時の照ノ富士は「72」と数字を書いた紙を、「毎日、目に入るように」天井

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大相撲新風録 照ノ富士|佐藤祥子

大相撲新風録 照ノ富士|佐藤祥子

照ノ富士(モンゴル・ウランバートル出身、伊勢ヶ濱部屋、29歳) 序二段から大関復帰の快挙を「大横綱でも味わったことのない楽しさを味わっているのかも。相撲人生を2回楽しんでいるというか――。新十両になった時とか、番付が上がっていく時って、みんなうれしくて心に残っていると思うんです。それを自分は2回楽しんでいる」 これは2019年末の言葉だ。序二段まで陥落した元大関照ノ富士が、幕下優勝を果たして十両復帰を確実にした。喜びを内に秘め、「目標はまだ先にある」と、さらに表情を引

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【新連載】大相撲新風録 大栄翔|佐藤祥子

【新連載】大相撲新風録 大栄翔|佐藤祥子

大栄翔(埼玉県朝霞市出身、追手風部屋、27歳)  突き押し一徹、 令和の“野武士”横綱白鵬をはじめ、コロナ感染者や濃厚接触者など、19名もの関取衆が休場した大相撲初場所。緊急事態宣言も発令されたなかでの未曾有の場所となったが、気を吐いて初優勝を果たしたのが、前頭筆頭の大栄翔(27)だ。初日から立て続けに三大関を撃破し、ストレートで勝ち越しを決める快進撃だった。 13勝2敗の成績で初賜杯を胸にした大栄翔は、「立ち合いに相手を起こして、突き押しも回転がよかった。自信になる

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大相撲「新時代の旗手」連続インタビュー 朝乃山vs正代「次の横綱はどっちだ」

大相撲「新時代の旗手」連続インタビュー 朝乃山vs正代「次の横綱はどっちだ」

今年、そろって大関昇進。相撲界の未来を担う2人が胸のうちを明かす。/文・佐藤祥子(相撲ライター) <この記事のポイント> ●2020年に誕生した若き新大関、朝乃山と正代。そんな横綱候補の2人にインタビュー ●朝乃山は「俺は横綱になる」と口にする“有言実行”タイプ ●正代は「目標は、プレッシャーになるから口にしない」という“無言実行”タイプ “無観客開催場所”で大関昇進2020年、大相撲界に朝乃山(26歳・高砂部屋)と正代(29歳・時津風部屋)の、ふたりの新大関が誕生した。

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大相撲春場所 戦後初の「無観客場所」潜入日記

大相撲春場所 戦後初の「無観客場所」潜入日記

戦後初となった大相撲の「無観客」での開催。議論を重ねた末の日本相撲協会の決断だった。緊迫感さえも漂う15日間に相撲ライターが密着同行取材。 会場に潜入すると、静まりかえった場所に行司の声が響いていた……/文・佐藤祥子(相撲ライター) 戦後初の「無観客開催」 浪速の地で、令和初となる大相撲春場所。コロナウイルスの感染拡大で通常開催をあきらめた日本相撲協会は議論を重ね、3月1日、無観客での開催を決断した。約650名の力士、約100名の親方、行司、床山、呼出しら約150名、若者頭

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