文藝春秋digital

短歌|永田和宏

この夏の死 限りなくこの夏に死にしクマゼミのなかのひとつが地にもがきゐる この辺でもういいだらうと現(うつ)し身(み)の抜けたる痕(あと)が幹にすがれる 九〇万とふ死の数とほうもなき数の その数だけの悲しみをこそ “It's people, not number”テドロスの言葉はすでにとほく忘れつ 笑…

永田和宏&永田紅“父娘歌人”が選ぶ「コロナ禍の歌」

コロナ以後、朝日歌壇への投稿が増え、そのうち6割~7割がコロナ関連の歌だという。永田和宏さんと永田紅さん親子は、歌人の河野裕子さんを10年前に自宅で看取った。どんな時でも日々の生活を歌にして詠むことへの思いを明かす。/文・永田和宏(歌人・細胞生物学者・JT生命誌研究館館長)×永田紅(歌…