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#野球

『文藝春秋digital』2022年6月ラインナップ

■会員限定イベント●6月8日(水) ・新庄剛志「薬物使用」の過去 抜き打ち検査で「陽性」も、詳細は伏せられ、その年に引退―― 鷲田康(ジャーナリスト)+本誌取材班 ●6月10日(金) ・プーチンが最も殺したい男の告白 M・ホドルコフスキー(オリガルヒ・石油会社「ユコス」元代表)「ウクライナ侵攻は彼の個人的な動機から始まった」 ・「性暴力」私は負けなかった 卜田素代香(仮名)「暴行後『証拠が残るからシャワーを』と男が強いてきました」 ・新連載 外事警察秘録②「日本赤軍との闘い

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千葉一郎「父が流した血の跡」

文・千葉一郎(ちばあきおプロダクション取締役社長) 父・ちばあきおの代表作『キャプテン』の連載開始から50周年となる今年、生前の父を知る多くの方々に取材して『ちばあきおを憶えていますか』(集英社)を上梓することができました。父が亡くなったのは、ぼくが小学3年で、9歳の誕生日を祝ってもらった直後のこと。ですから、長男でありながら、ぼくのなかにある父の思い出は僅かなもので、伯父であるちばてつやをはじめ、多くの関係者からの証言を集めなければ“ちばあきおの思い出”を1冊にまとめるこ

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ミズノ「夏の甲子園」を生んだ野球愛 ニッポンの100年企業⑧ 樽谷哲也

スポーツを軸に健康寿命の延長にも挑む。/文・樽谷哲也(ノンフィクション作家) 平和でなければ成り立たない 一面のガラス窓から大阪湾を見下ろす大阪・住之江のミズノ大阪本社ビル上層階の応接室で、社長の水野明人に話を聞き始めてまもなく、軽妙な関西弁の語り口も相まって、その場にいる人たちの表情を和らげずにおかないパーソナリティーが伝わってきた。会話に笑いが絶えない。 新型コロナの感染拡大が社会問題となって以後、スイムウエアの生地で作ったマウスカバーが大ヒットしたことを挙げ、「まさ

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消えるバッセン カルロス矢吹(ライター)

文・カルロス矢吹(ライター) 今年の2月に『日本バッティングセンター考』という本を上梓した。バッティングセンター(以下、「バッセン」と略す)は、日本では極めて一般的な施設だ。米国など、野球が盛んな国にもあることはあるのだが、あくまで練習施設として建てられている。日本の様に大衆向けの娯楽施設ではない。 なのに、メディアに取り上げられる時は「ホームランを打つおじいちゃん」など、お客さんしか取り上げられない。それなら、なぜバッセンは建てられ、そしてなぜ日本に定着したのか? その

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新庄剛志「薬物使用」の過去 抜き打ち検査で「陽性」も、詳細は伏せられ、その年に引退―― 鷲田康(ジャーナリスト)+本誌取材班

文・鷲田康(ジャーナリスト)+本誌取材班 “球界の常識”を打ち破るビッグボス 5月25日、神宮球場でのヤクルトとの交流戦。2夜連続でサヨナラ負けを喫した北海道日本ハムファイターズ・新庄剛志監督は、珍しく怒りを露わにした。試合後、ベンチからレフト側の出口へと向かう道中、ブルペンのマウンドを蹴り上げる。 「ある? こんなゲーム。あんなミスしていたら一生上に上がっていけないよね」 囲み取材でも、走塁ミスの清宮幸太郎内野手に苦言を呈し、「まあでも、終わってしまったことは仕方な

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佐々木朗希 「怪物」を育てた男たち 柳川悠二

「お前には投げさせない」。佐々木はボロボロ涙を流した。/文・柳川悠二(ノンフィクションライター) 「球速も、変化の幅も別次元」 「令和の怪物」こと千葉ロッテの佐々木朗希にとって、プロ3年目の4月は、無双状態にあった。 10日のオリックス戦で、史上最年少の20歳で完全試合を達成し、さらに一三者連続三振の新記録も樹立した。緊迫の最終回、颯爽とマウンドに上がり、27個目のアウトを簡単に奪う姿を見て、高田野球スポーツ少年団の監督だった村上知幸は、12年前の記憶が蘇った。 「小学

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渡辺勘郎 名スカウトが遺した言葉

文・渡辺勘郎(ジャーナリスト) いよいよ開幕したプロ野球。だが、それを楽しみにしていた野球人の姿が今季はない。昨年12月に亡くなった片岡宏雄さん(享年85)だ。古田敦也、石井一久、広澤克実、池山隆寛、宮本慎也、石川雅規……ヤクルトを代表する選手たちを見出した名スカウトで、昨季、日本一となったチームを率いた高津臣吾監督も、その一人だ。一方で、黄金期の監督だった故・野村克也氏との確執も根深かった。 「野村監督の“ID野球”はデータを野球に活かすってことだけど、負けた言い訳(の

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新聞エンマ帖 戦争報道の「国際格差」、甲子園誤審、検察批判を恐れるな

★戦争報道における「国際格差」ロシア軍の戦車隊が市街地を驀進する光景が鮮明に映ったかと思えば、ウクライナのゼレンスキー大統領が各国議会でリモート演説を行う様が流れる。まさに新旧の「戦争」がせめぎあう状況だ。 これをどう読み解けば良いか、新旧の戦いの帰趨を決めるポイントは何か。そうした補助線を引く仕事を新聞には期待するが、その点では日経が月、水、金曜付朝刊に掲載する英フィナンシャル・タイムズのコラムや記事が頭抜けている。 例えば「兵器になるネットワーク」と題された3月11日

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落合博満への緊張感 鈴木忠平

文・鈴木忠平(ノンフィクションライター) なぜ、落合博満という人物を描こうと思ったのか? 拙著『嫌われた監督』が刊行されて以降、人からこう問われることがある。 落合は2003年の秋に、プロ球団中日ドラゴンズの監督に就任すると2011年まで指揮を執った。私はスポーツ新聞の記者としてその8年間を取材したのだが、番記者の仕事を終えてからも、なぜか落合に対する関心が消えなかった。「いつか、自分が死ぬまでに落合について書いてみよう」という気持ちがずっと心にあった。 その理由をあ

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斎藤佑樹 涙に濡れたハンカチ 石田雄太

最後の登板で涙腺を崩壊させた栗山監督の言葉。/文・石田雄太(スポーツジャーナリスト) 最後のピッチング斎藤佑樹は溢れる涙を拭おうともせず、ベンチに座っていた。 2021年10月17日、札幌ドーム。すでに今シーズン限りでの引退を表明していた斎藤は、この日、現役最後のマウンドへ上がった。プロ11年、これが89試合目の登板だった。右ヒジと右肩を痛めて思うように投げられずにいた斎藤が1軍の試合で投げたのは2年ぶりのこと。1人の打者を相手に7球を投げて、彼のプロ野球人生は幕を下ろし

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西川美和 ハコウマに乗って8 スウィングきらり

スウィングきらりなんにせよスポーツについて考える機会の多い夏だったが、私は先日、野球選手を目指す小学6年生という設定で、一人の少女をテレビCMに起用した。 同級生が中学受験に備えて塾に通ったり夜遅くまで勉強するのをよそに、プロを目指してひたすら練習している。父親は娘の夢を応援しつつ、現実は甘くないと内心葛藤している——父が放り上げる球を、少女のバットが鋭くミートする場面を書いた。これをごまかしなしにやれるのは、野球経験のある子しかいない。 けれど子役のオーディションは骨が

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大谷翔平「二刀流」を開眼させた男 斎藤庸裕

名将は日本野球の影響も受けていた。/文・斎藤庸裕(スポーツジャーナリスト) 本塁打王と打点王の二冠を狙う 「ショウヘイは完全なベースボール・プレーヤーだ。100マイル(約161キロ)を超えるボールを投げ、100マイルを超える打球速度で400フィート(約122メートル)以上の飛距離を打つ。(一つひとつのプレーに)感情を露わにし、非常に素晴らしい。彼は信じられない素質を持っており、自信もあったはず。彼に必要なのはチャンスだけだった」 4月4日、ホワイトソックス戦後、ロサンゼル

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長嶋茂雄「東京五輪のアスリートたちへ」競技場で気兼ねはいらない! スポーツには人間を感動させる力がある

取材・構成=鷲田康(ジャーナリスト) 「競技場では気兼ねはいらない!」「新型コロナウイルスは、世界中の政治や経済を混乱に陥れてきました。そして、このたびは我々の夢と希望である東京オリンピック・パラリンピックを前例のない、新しい様式へと変化させようとしています。 しかしながら出場するアスリートの皆さんには、この混乱に動じることなく、日頃の成果を思う存分、出し切って欲しいと思っています。日の丸を背負っているという誇りを忘れずに、大会までの残されたわずかな日々を競技活動に打ち込

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徹底研究 イップスの正体~アスリートを襲う「奇病」|中村計

緊張か、技術不足か、それとも脳の障害か――。/文・中村計(ノンフィクションライター) 簡単な動作が突然できなくなる単なる緊張とは、明らかに種類が違った。 「全く手が動かなかった」 プロゴルファーの尾崎将司は「魔の時」をそう思い起こす。 1988年、東京ゴルフ倶楽部で開催された日本オープンゴルフでのこと。これを決めれば優勝という、「ウイニングパット」だった。 ピンまで、残り約70センチ。小学生でも決められそうな距離だ。ところが尾崎は、構えるたびに顔をしかめ、手首を振っ

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