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本上まなみさんが今月買った10冊の本

本上まなみさんが今月買った10冊の本

大切な“日常” 『グレゴワールと老書店主』は老人介護施設で働く18歳の青年グレゴワールが主人公。入居者の元へ配膳をする仕事中、3000冊もの蔵書に囲まれて暮らす老書店主と出会います。 母子家庭育ち、読書の習慣などなかった青年は、視力の衰えで読書が叶わなくなったという店主の話を聞き、朗読役を買って出ることに。 著者は朗読家で、本書が作家デビュー作とのこと。朗読作品の選び方、聞き手との距離の置き方や、文学を声で表現する極意を、老書店主に豊かに語らせるのです。〈人前で本を読むの

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角田光代さんの「今月の必読書」…『今も未来も変わらない』

角田光代さんの「今月の必読書」…『今も未来も変わらない』

生の凄みを思い知らされた 雑誌の表紙を模したようなカバーが印象深い『今も未来も変わらない』。語り手の星子は40代のシングルマザー、高校生の娘、拠と2人暮らしをしている。小説家である星子の日々はいたってのんきで、24歳の青年、称くんと映画を見たり、10年越しの友人、志保とスーパー銭湯にいったり、娘と志保とカラオケボックスにいったりしている。 もちろん星子の日々には悩みも苦労もあるのだけれど、小説は、歯を食いしばり髪を振り乱している生活ではなくて、のんきで気楽な星子の生活を、

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