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文藝春秋digital

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#歴史

『文藝春秋digital』2022年6月ラインナップ

■会員限定イベント●6月8日(水) ・新庄剛志「薬物使用」の過去 抜き打ち検査で「陽性」も、詳細は伏せられ、その年に引退―― 鷲田康(ジャーナリスト)+本誌取材班 ●6月10日(金) ・プーチンが最も殺したい男の告白 M・ホドルコフスキー(オリガルヒ・石油会社「ユコス」元代表)「ウクライナ侵攻は彼の個人的な動機から始まった」 ・「性暴力」私は負けなかった 卜田素代香(仮名)「暴行後『証拠が残るからシャワーを』と男が強いてきました」 ・新連載 外事警察秘録②「日本赤軍との闘い

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ウクライナ残酷な物語 黒川祐次

なぜ悲劇は繰り返されるのか。/文・黒川祐次(元駐ウクライナ大使) 黒川氏 「これは大した国が隠れていたものだ」ウクライナへのロシアの侵攻により、私が2002年に出版した本『物語 ウクライナの歴史』(中公新書)が注目されるようになりました。侵攻までに刷られたのが3万部程度だったのが、今や15万部を超えています。正直なところ、20年前には、出版社もこれほど売れると思っていなかったでしょう。本書の企画は私からの売り込みだったのですが、日本では遠く離れたウクライナへの関心は低く、

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塩川伸明 ソ連解体に迫った「枕本」

文・塩川伸明(東京大学名誉教授) 今から30年前にソ連という国がなくなったことは誰もが知っているが、「どのようにして?」と問われることは滅多にない。漠然たる自明視が支配的だからだろう。だが、実はきちんと解明されていない問題が多々残っている。 ソ連時代末期の「ペレストロイカ」は、当初は限定された体制内改革を目指していたが、次第にエスカレートし、ついには事実上の体制転換=脱共産主義化を志向するようになった。そこにおいて主要目標とされたのは、市場経済化、リベラル・デモクラシー化

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中国共産党と文藝春秋の百年 河本大作、司馬遼太郎、山崎豊子… 城山英巳

荒ぶる大国の本質を透視し続けた100年間——。歴史の証言者たちの視点は今も色褪せない。/文・城山英巳(北海道大学大学院教授) ※表記の一部を現代風に改めています。〔 〕内は筆者による註釈 日中関係の真の姿日本の近現代史は「中国」とどう向き合うかを問われた歴史だったと言っても過言ではない。中国が弱かった100年前も、強国として横暴に振る舞う今も本質は変わらない北京冬季オリンピック・パラリンピックをめぐり、日本政府は、新疆ウイグル自治区や香港での人権問題を理由に「外交ボイコッ

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社会が震えた芥川賞作家の肉声 鵜飼哲夫 創刊100周年記念企画

既成の価値観をぶち壊し、文学の枠を超えて世に衝撃を与えた。/文・鵜飼哲夫(読売新聞編集委員) 「新人」たちの言葉慎太郎刈りの太陽族とスター石原裕次郎を生んだ「太陽の季節」。フツーの価値観を転倒させ、世界30ヶ国以上に訳された村田沙耶香「コンビニ人間」……。紙とペンさえあれば老若男女誰もが候補になりうる新人賞の芥川賞が、文学の枠を超えて社会に衝撃を与えてきたのは、ベテランの域にあってもなお新しい文学を拓こうとする作家たちが、新しい戦慄をもたらす作品を徹底して議論し、見出そうと

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山本健人(医師・外科専門医) 外科の歴史をたどる

文・山本健人(医師・外科専門医) 星座に関心のある人なら、カニ座を「Cancer(キャンサー)」と呼ぶことはご存知だろう。実はcancerには「がん」という意味もある。なぜ、がんがカニなのか。これは、古代ギリシャの医師ヒポクラテスが、がんを「カルキノス」(ギリシャ語のカニ)と呼んだことに由来する。紀元前400年頃のことだ。乳がんが乳房をえぐるようにして広がる様子が、まるで脚を広げたカニのように見えたからである。 実は、18世紀頃まで最も多いがんは乳がんだった。最大の理由は

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保阪正康 日本の地下水脈18  「議会政治の誕生と死」

議会への無理解が「政治的無関心」の源流にある。/文・保阪正康(昭和史研究家)、構成:栗原俊雄(毎日新聞記者) 保阪氏 「どうせ選挙に行ったって」 10月31日に投開票がおこなわれた第49回衆議院選挙は、戦後3番目に低い投票率(55.93%)となった。選挙前の4年間、公文書の改ざんや政治とカネの問題など、スキャンダルが相次いだが、それでもなお与党が勝利したのである。 事前の予想とは逆に、最大野党の立憲民主党は無残に敗北した。敗因は、政治の門外漢である筆者にも充分想像がつく

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片山杜秀さんの「今月の必読書」…『鷹将軍と鶴の味噌汁 江戸の鳥の美食学』菅豊

日本人の“鳥肉食文化”の小百科全書能に『善知鳥』なる演目がある。ウトウと読む。鳥の名という。シテは奥州の外ヶ浜の猟師の亡霊。「善知鳥を獲り続けた罪で、あの世で自分は雉にされ、善知鳥の化けた鷹に狩られている」と語り、地獄の責め苦を見せる。『善知鳥』の物語は文楽や歌舞伎の『奥州安達原』にも応用されている。善知鳥文治という侍が、禁制の鶴を密猟し、酷い目に遭う。 どちらも、殺生を悪とする仏教のおしえを踏まえた、鳥を巡る因果応報譚だろう。そんな物語が、能なら室町時代、文楽や歌舞伎なら

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梯久美子さんの「今月の必読書」…『歴史のダイヤグラム 鉄道に見る日本近現代史』

列車と日本史の交差点鉄道は、歴史の地層の上を走っている——原武史さんの書くものを読むと、いつもそう実感する。 地面の上を水平方向に走る鉄道だが、政治思想史が専門で「鉄学者」としても知られる原さんの手にかかると、垂直方向に過去へとさかのぼる旅にいざなわれる。 本書は、鉄道にかかわるさまざまなトピックから、近現代史を浮かび上がらせたコラム集。朝日新聞の土曜別刷り「be」に同タイトルで現在も続いている連載の、今年5月までの分をまとめたものだ。 連載が始まって間もない2019年

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保阪正康 日本の地下水脈16「純潔の革命家・西郷隆盛」

その精神性の高さゆえに庶民に愛され、軍事指導者に悪用されてきた人物の実像。/文・保阪正康(昭和史研究家)、構成:栗原俊雄(毎日新聞記者) 保阪氏 「昭和の文化大革命」前回、「皇紀2600年」に当たる昭和15(1940)年が、日本社会の重大な転回点であることを指摘した。この年は日本におけるファシズム体制が確立した時期であるが、明治維新後の日本社会に脈々と流れていた「攘夷の地下水脈」が、まさに奔流となって社会の表舞台に噴出した時期であると解釈できる。 だが、攘夷の地下水脈が

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ルクソール西岸「失われた黄金の町」|矢羽多万奈美

文・矢羽多万奈美(エジプト考古学者) この4月、エジプト南部のルクソール西岸で、古代の町が発見された。ルクソールは古代都市テーベと言われ、「古代都市テーベとその墓地遺跡」として世界遺産に登録されている。発見された町の東にはアメンヘテプ3世の葬祭殿(メムノンの巨像)があり、北西には黄金のマスクで知られるツタンカーメン王が今も眠る「王家の谷」がある。 発見したエジプト人考古学者チームの発表によると、この町が成立したのは約3500年前。日本でいえば縄文時代後期にあたる。エジプト

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本郷恵子さんの「今月の必読書」…『恋する日本史』

内親王の「悩ましい恋」は昔から!?「日本史」に「恋する」を冠するとは穏やかでない。わくわくしたり、切なかったりするだけでなく、悩み、こじらせ、恨むなど、恋は複雑だ。「愛は地球を救う」かもしれないが、恋は歴史を変えるだろうか? 日本史分野の老舗学術誌である『日本歴史』は、2020年の1月号に「恋する日本史」という特集企画を掲載した。この成果を学界・会員だけでなく、ひろく社会に発信しようという趣旨で編まれたのが、本書『恋する日本史』である。書籍化にあたっては、新たに執筆者を加え

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【片山杜秀×佐藤優】司馬遼太郎『坂の上の雲』大講義【最終回】|日清・日露と朝鮮半島

あえて“翻訳しない”が日韓関係を解きほぐす鍵になる。/片山杜秀(慶應義塾大学教授)×佐藤優(作家・元外務省主任分析官) <summary> ▶︎日清・日露は「朝鮮半島」をめぐる列強の利害対立から起きた戦争。その意味で「朝鮮半島」は、まさに『坂の上の雲』の“影の主役”とも言える ▶︎司馬さんは、日本の植民地支配をことさら“美化する”わけでもない。かといって、「すみませんでした」と“頭を下げ続ける”わけでもない。「日本と朝鮮半島」の関係を冷静に捉えていて、今日の我々にも、いろい

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昭和天皇「生誕120年」新資料発見 GHQが奪った天皇家の財産——保有株26社4400億円リスト

日本銀行、帝国ホテル、南満洲鉄道、朝鮮銀行……GHQは何を奪ったのか? 85年ぶりに発見された宮内省のマル秘資料が明かした衝撃の真実。/文・奥野修司(ノンフィクションライター) <summary> ▶︎昭和11年に皇室が所有していた株式のリストが85年ぶりに発見された。ここには、当時の皇室が所有する資産だけでなく、予算の配分やその明細も記されていて、皇室財産の全貌がわかる ▶︎当時の皇室が所有していた金融資産は、現在の貨幣価値で4400億円ほどだ ▶︎日本を占領したGHQは

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