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明日5月31日、「文藝春秋digital」はクローズいたします。 これまで「文藝春秋digital」をご愛読いただきまして、誠にありがとうございました。 先にもお知らせした通り、月刊文藝春秋のサブスクリプションは「文藝春秋 電子版」に一本化します。これまで「文藝春秋digital」をご愛読いただいた皆さまには、突然のお知らせになったことを、改めてお詫び申し上げます。 「文藝春秋digital」のサービスが終了しますと、6月から皆さまに最新記事をお届けできなくなってしまい
「真理子さんは『文壇の母』です」/林真理子(作家)×小佐野彈(歌人・作家・実業家) 林さん(左)と小佐野さん(右) 「記憶にございません」 林 はじめて会ったのは、「桃見の会」のバスの中だったよね。 小佐野 はい。真理子さんが毎年、編集者さんを40人くらい連れて行かれる故郷の山梨での桃狩りに、僕も呼んでいただきました。 林 3、4年前だったかな……。「小佐野」という名字を聞くとピンとくる人も多いかもしれないけれど、大伯父さんが国際興業グループの創業者、小佐野賢治さんな
文・朝吹真理子(作家) 人間に会えない寂しさが募っているせいか、今年は、特に、花になぐさめられている。散歩をしながら、梅も、桜も、木蓮も、みつけると嬉しくなって、眺める。マスクをずっとしているからか花粉症がましな気がするが、気のせいかもしれない。いつもはソメイヨシノがたくさん咲いていると、花に人が取り憑かれているようにみえて不気味に思うのに、今年はじぶんも率先して春の花々に取り憑かれた。花は感染症もまるで関係ないように咲いて散るので安心する。家の前のソメイヨシノが咲き始める