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#夏目漱石

夏目漱石 『道草』と夫婦関係 半藤末利子 100周年記念企画「100年の100人」

時代を超えて読み継がれている国民作家、夏目漱石(1867~1916)。漱石の長女を母に、作家の松岡譲を父に持つ半藤末利子氏が、晩年の作品『道草』を軸に論じる。/文・半藤末利子(エッセイスト) 半藤氏 「好きな文学作品を読んで感想文を提出せよ」。これは私の中学2年の時の夏休みの宿題である。中2ともなればさすがに漱石が私の祖父であることは知っていた。それで漱石の周辺、特に親族のことを知りたいと思い、自伝的小説と言われる『道草』を選んだ。読み始めたら面白くて、通学や食事などで中

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塩野七生 ローマでの“大患” 自宅で転倒、法王さま御用達病院に入院したが…

文・塩野七生(作家・在イタリア) 塩野氏 サマにならない闘病記 作家の闘病記となればやはり、胃潰瘍とか結核とか癌のように病気らしい病気でないと、まずもってサマにならない。読む人の同情さえも呼ばないからである。ところが私ときたら……。 異変は8月24日の午後に起った。天気は良いし散歩にでも出るかと思ったのがいけなかった。寝室で外出着に着替えていたときじゅうたんに靴のかかとを引っかけ、無意識に頭を守ろうとしたのか右半身からモロに転倒したのだ。尋常でない痛みだった。起てないの

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司馬遼太郎『坂の上の雲』の日本語論 夏目漱石と正岡子規と秋山真之の「ことば」

司馬遼太郎の名作を読み解く短期集中連載の第3回。漱石と子規は、秋山真之とともに“近代日本語の創設者”だった。/片山杜秀慶應義塾大学教授×佐藤 優(作家・元外務省主任分析官) <summary> ▶︎司馬さんにとって、昭和の暗さの対極にある“明治の明るさ”を“遠望”するには子規は欠かせない存在だった ▶︎『坂の上の雲』は日本語論の視点から、もっと読み込まれてもいい作品 ▶︎真之などが作った、下士官が読んでも分かる“近代的日本語”によって初めて近代的な軍隊が“組織”として機能し

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『破局』遠野遥さん「King Gnuと夏目漱石」|芥川賞・受賞者インタビュー

受賞のことば 遠野遥    時々、自分の実力を超えた文章が書ける。「破局」で言えば、主人公が彼女と北海道に行き、一本の傘にふたりで入る、入らないのやりとりをするシーン。特別なことは何も起こっておらず、あまり関心を持たれない場面かもしれない。が、私はこれを書くことができ、此度の受賞によってある程度広く読まれることを、嬉しく思う。この場面だけ読んでも、何もわからない。だから、最初から読んで欲しい。  書きかけの三作目には、傘のシーンと同じか、それ以上の手応えを感じる部分が既に複数

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