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#ドストエフスキー

「人新世の『資本論』」に異議あり 先崎彰容

「脱成長」を掲げるベストセラー。その思想に著者の「弱さ」を見た。/文・先崎彰容(批評家) 先崎氏 人との関係がもたらす「幻想」 かつて、批評家の吉本隆明は『共同幻想論』の中で、人間の正常と異常について書いている。普通では理解しがたいことを、人間はするものだ。個人で冷静なときには変だとわかっていても、私たちは状況が変われば簡単に巻き込まれて悪行をなす。その理由は、人と人との関係がもたらす「幻想」に憑かれて状況判断ができなくなるからだ——これが吉本の主張だった。言いかえれば、

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われらが同時代人ドストエフスキー 亀山郁夫

文・亀山郁夫(名古屋外国語大学学長) 今年2021年は、ロシアの文豪ドストエフスキーの生誕200年の記念すべき年にあたり、この秋口から冬にかけて、ロシア各地で記念行事が予定されている。コロナ禍という悲しむべき事態でなければ、世界の研究者はこぞってロシアを訪れ、それこそ対面による知の一大祝祭に加わることができただろう。 ついでながら、今年は、私個人にとっても節目の年にあたる。ドストエフスキーの研究と翻訳に携わって20年。いや、学園紛争の嵐のさなか読みふけったこの作家への情熱

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